KORANIKATARU

子らに語る時々日記

男三匹、葛城で焼鳥堪能


さて、カラダを絞るにはどうすればいいか。
中年なのにシャープな体型を維持したままの友人らを思い浮かべる。
共通点があった。
皆、熱心にカラダを動かしている。

食事の摂り方についてはおいおい考えることとしまずは手探り、運動する時間を確保し走るなり何なりしようと決めた。

それで早速、日照りの往来に飛び出し1時間ほどジョギングしてきたのであったが、走ることのなんと気持ちのいいことであろう。

カラダがシャキッとし、気持ちまで明るくなってくる。

喉は乾くが、夜は飲み会。
そのまま我慢し、事務所近くの風呂屋で汗を流す。

ビールという豪雨に全身を潤される時間がまもなく訪れる。


家内に買ってもらった新品のトートバックを肩にかけ阪神電車に揺られること20分。
西宮駅で降り南口のロータリーに向かう。
私がビリであった。

陽射しはすっかりやわらぎ風は爽涼。
壮年の男子三人肩並べ、戎参道を南へ下る。

歩くこと2分。
右手2階に「葛城」の看板が見えた。
ちょうど18:00、開店時間ジャストの到着となった。

奥のテーブル席に案内される。
私の隣に腰掛けるのは、本町といえばフォーユー、そのフォーユーの相良さんであり、あるいはまた朝潮橋、新森、都島に拠点持つフォーユー薬局の相良さんである。

タイガースの葛城選手が経営する焼鳥屋があってとても美味しいのでと誘っていただいたのであった。

店内には日本酒がズラリと並ぶ。
葛城選手がホームランを一本放つごとに酒蔵から贈られたものだという。

カープの黒田投手から打ったホームランを記念する日本酒もある。
葛城選手は黒田投手をカモにしていたのだ、是非ともタイガースにカムバック!!葛城選手。


テーブル備付の溶岩プレートで地鶏を焼いていく。
おっと声漏れるほどに美味い。
私が知るなか最も美味いミナミの名店鳥一をしのぐかもしれない。

ビールとのマッチングは申し分ない。
ジョッキが空くと相良さんがすかさず追加を注文してくれる。
何杯もお代わりしていく。

ところで、この日記においては文字通り日記であるから日々のちょっとしたディティールを記録するのであるが、それだけでなく、遠い先々、あの人やこの人のことを感慨持って思い出せるよう人物列伝としての性格も持たせたいと思っている。

振り返って各地点、折々の姿を結んでみれば、そこにはまるで星座のような意味ある何かが浮かび上がるに違いない。

相良さんもあの人やこの人のうちの一人だ。

一言でいうなら、相良さんなら何とかしてくれる。
そう思わせる頼り甲斐オーラがにじみ出ていて、かつ、なんとも心安らぐようなおおらかな性格でもあるから、皆が寄ってたかって寄っかかる。

クックックと暗く湿った目つきでほくそ笑む女の腐ったような男がますます跋扈する世にあって、この九州男児は清々しいほど男らしい。

今日もよろしく、明日もよろしく。
この先もずっとずっとよろしくね。

そう言いたくなるような人なのだと言えば、相良さんの人柄が伝わるだろうか。

ちなみに休日にはボランティアで青少年のソフトボール大会のアンパイアを務める相良さんである。
仲間内もし何か悶着あったとしても相良さんがジャッジすれば落ち着くところに落ち着くことであろう。


夜10時を過ぎ葛城を後にする。
相良さんと別れ私は鷲尾先生と阪神電車に並んで座る。

そう言えば葛城での食事中、相良さんから質問があった。
甲陽と星光はどちらが賢いのか。

一目瞭然。
鷲尾先生を見れば明々白々。
一つの事例で解が出る。

切れあって冴え渡る頭脳がわが町にあってクリニックを構えている。
なんと頼もしいことであろう。

腹もふくれて、ほどよく酔った。
明日は日曜でしばし休息。
各駅電車の発車を待ちつつ鷲尾先生と楽しげ話す話題はもちろん互いの家族の近況。
平和で幸福な一場面。


鷲尾先生と手を振って別れた後、電車を降りる。
30分ほどの道のりを家に向かって歩く。

一人になって今日一日について省みる。
喉をカラカラにし飲み会に臨むのはこれを最後にしなければならない。
水飲むようにビールを飲むと僅かな時間差で思った以上に酔いが回る。

とんちんかんに饒舌になったに違いない。
お恥ずかしいことである。

U2 の Song for Someone が iPhone から流れ始める。
家族のことをつらつら思い歩を早める。

間もなく眼前に我が家の灯りが見えてきた。
心のなか瞼に浮かんでいた家の灯りとピッタリ重なる。

そこで家族が待っている。

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