KORANIKATARU

子らに語る時々日記

バカ父につけるクスリなし

晴天の土曜、外回りから戻ればすでに午後深まった時刻。
そこから走ったり何やかすれば瞬く間に時間が過ぎて夜となった。

回転寿司でひとり食事を済ませ電車を使って帰る。
一足先に子らが家に到着していた。
土曜なのに帰宅が夜7時過ぎ。
どちらの学校も充実していて忙しい。

仲良く並んで兄弟が夕飯を分け合っている。

二人はたまたま同じ電車に乗り合わせていた。
聞けば改札を出て互いに気づき一緒に家まで歩いたという。

わずか5分の道ながら、この両雄が肩を並べて歩くなど、なんてエキサイティングなことだろう。
バカ父はアホ面満開。
我が家において他の追随をゆるさないこの二強の後ろ姿を思い浮かべる。

もし彼らが同じ学年同じクラスにいたとすれば、そこにどのような友情が生まれたであろう。
存在感で双璧をなし互いに一目置く間柄となったであろうとバカ父はアホ面の度を更に極めながら楽しい想像を巡らせる。

そしてはたと思い当たる。
なんという不思議な巡り合わせなのだろう。
友情どころか二人は唯一無二の兄弟。
切っても切れない血を分けた間柄。

この先、何度でも龍虎の交差する名場面が訪れる。
ほんとうに個人的でささやか、だから世間的には実にちっぽけであっても、バカ父からすればどれもこれもが、よっ待ってましたともいうべき見せ場続きのハイライト。

用済みとなった後であろうが草葉の陰からであろうが見逃せない見届けたい。
バカ父につけるクスリはなく、このバカさはおそらく死んでも治らない。

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