KORANIKATARU

子らに語る時々日記

ポケモンがまもなくボールに代わった

夕立が打ち水となって暑さが和らいだ。
勤め帰りの人らに混ざって駅から掃き出され、家へと向かう。
風心地よく、街全体が憩うかのようである。

まもなく家というところ。
公園に息子らの姿があった。
どうやら二人してポケモンを探しているようである。

二人仲良く虫採りに励んでいたチビっ子時代の姿をそこに重ねあわせ、しばし眺める。
わたしに気付いた彼らが軽く手を挙げ、わたしもそうする。

少しぬるめの湯にゆっくりとつかって疲れを癒やす。

部屋着に着替えて、また公園をのぞいてみた。
ボールを追い回し駆ける二人のガタイが公園灯に照らされている。

実に彼ららしい姿だ。

ポケモンを捕えたところで腹の足しにもならなければ友達への自慢にもならない。
つまりは、バカバカしいのですぐに飽いてやってられないとなる。

かつて幼少の頃、キッザニアで嬉々とはしゃぐ他所の子らを尻目に、こんなのは子供騙しだ、コンビニで実際にバイトする方がはるかにためになると喝破した二人の息子である。

ポケモン追い回すなど考え難い。
それなら、ボールを追って爆走する方がはるかに楽しい。

そう感じたはずの彼らのメンタリティが手に取るように分かる。