KORANIKATARU

子らに語る時々日記

星光愛が遠く遠くへと伝播していく

甲子園口で合流し向かうは焼鳥わびさび。

南側ロータリーから歩いて30秒もかからない。
寒さぶり返す春の夜、飲み屋は近いに越したことはない。

奥のテーブルに案内され向き合って座る。
松井先生は西宮で鬱病についての講演を終えたばかり。

まずはビールで乾杯。
喉を潤すのが先決だ。

わたしにとっては今月最初のお酒の席となった。

麦酒の精がカラダを巡って人心地つく。
安堵の吐息に引き続き、口をつくのは大阪星光。

28期の松井先生と言えば、星光愛にかけて筆頭格の大先輩。

この日、面白い話を伺った。

探せば親子で星光という組み合わせも結構あるそうで、先日、星のしるべを子に持つ父たちが一堂に会してお酒酌み交わしたのだいう。

想像してみる。

父も星光で息子も星光。
つまり二重で星が瞬いて、宴に星が飛び交うことになる。

黒姫があって南部がある。
そこで過ごした時間が世代の段差を取り払い、地の塩世の光という共通言語も内蔵されているから話が早い。

そしてそれら普遍定番の思い出のなか古参の教師が闊歩して、その様子はまるで神話の登場人物のように神々しい。
そこで拍手喝采、大向うの声があがって、やじも飛ぶ。

話題の尽きるはずがない。

加えて更に子らの入試のハラハラ・ドキドキ話まで加わるのであるから、いつまで経ってもやめられないとまらない、ということになる。

十中八九確実に、その星のしるべ父兄会は定期で開かれる会になり、子らの世代にも着実に引き継がれていくに違いない。

星光愛が時間を超えて遠く遠くへと伝播していく、その様が目に見えるかのようである。