この日、まっちゃんに上海を案内してもらった。
運河をフェリーで渡る。
見晴らしのいい場所でビールを傾け
夕食は上海蟹のコース料理。
絶品をまっちゃんが振る舞ってくれた。
ハイレベルな美味堪能し紹興酒を飲み干した。
乳がんに対応できる日本人医師は上海に一人しかおらず、それがまっちゃんだとはじめて知った。
食後、運河のこちら側に戻った。
外灘18号にあるバーに入って、締めは夜景を見つつのモヒート。
五星紅旗が夜風になびいて、出会った中国人の顔があれこれ浮かんだ。
みな良い人だった。
我が国の中国評はちと辛口に過ぎるのではないだろうか。
ホテルへの帰途、土砂降りの雨が降り出した。
わたしは慌てたが、まっちゃんに抜かりはなかった。
雨の予報だったとのことで、まっちゃんは折り畳み傘を人数分カバンに忍ばせていたのだった。
上海最後の夜、雨によって旅の記憶が一層深まることになった。