日曜午後、暖かな陽射しを受け二人で歩く。
歩くうち、コートが不要となる。
まるで春先。
ヒロコーヒーに着いたときには、マフラーも上着も手に持って、ともに身軽な恰好になっていた。
お替わりサイズのコーヒーを注文し、二万語対二言三言の語らいの時間を過ごす。
一時間も座れば男は飽いてくる。
家内を促し店を出る。
続いて向かうは西宮ガーデンズ。
各フロアをぶらりと歩くが、結局は食品売り場に長居することになる。
さすがにクリスマス・イブ。
食品売り場は混み合う平素を上回って混んでいた。
ワインやシャンパンの試飲コーナーでひととき過ごす。
赤白シュワシュワ、各種飲んでそれだけで結構出来上がる。
ほろ酔い上機嫌となって、買い込んだ食材を手に提げ家まで歩く。
ワインとシャンパンのボトルが重いが、今夜必要欠くべからざる品であるから当然だろう。
誕生日にはケーキを買うが、そもそもうちの坊主らはケーキを好まないのでクリスマスには不要。
途中セブンイレブンで、デザートにするハーゲンダッツ『クリーミーコーンキャラメル&マカデミア』を忘れない。
帰宅すると上の息子が風呂を洗って沸かしてくれていた。
順々に入るうち、下の息子も帰ってきた。
この夜も、家内が腕によりをかけた。
きれいに盛り付けられた料理を写真に収めようとするが、制されたので目に焼きつけるだけにした。
色とりどりの野菜をエキストラにし中央に陣取るのは鳥の胸肉。
疲労回復にてきめん。
チーズやらサーモンやらプロシュートやらも食卓を飾って、ワインの消費を促進させた。
いたって平凡な一日。
華やぎとは一切無縁であるが、うちのクリスマスもまんざら捨てたものではないように思う。