KORANIKATARU

子らに語る時々日記

言葉遣いに人柄がにじみ出る

息子同士が同じ幼稚園。

そんな縁で付き合いが始まった。

 

卒園後、別々の小学校に通い、別々の塾に通い、そして別々の男子校に通ういまも互い行き来が絶えず、息子同士は言うに及ばず、母同士の交流も深まるばかりで厚い友情が保たれている。

 

先日はうちの家で息子同士が中学卒業パーティーを催した。

 

どちらも中高一貫であるから卒業といってもピンとこず、こちらの学校ではそれらしき行事はあったが、相棒の学校では式など一切なく高校校舎にてクラス発表があっただけだった。

 

それでも節目。

卒園から幾星霜、無事に中学を終えたことは互いめでたい話であった。

 

ケーキにろうそくを灯し二人で左右から吹き消す姿は微笑ましくて、小さな園児であった当時の面影もそこに重なり胸に迫るものがあった。

 

そんな様子を動画にして家内が報せ、その母からも近況が寄せられる。

花の都の風光明媚に添えられる言葉に品格あって風韻漂う。

 

昨今、盛って盛って盛りだくさんな風潮かまびすしく、誇張文化も絢爛たけなわ、やたらとノイジーなご時世であるが、事物わきまえた方の言葉のトーンはしっとり落ち着き染み渡り、心静ませるものがある。

 

見識備えた知性は、嬉しいときには嬉しいと書き、決して嬉し過ぎと書くことはない。

過剰も過ぎればチープに堕する。

 

華美軽薄とは一線画す言葉の佇まいに、人となりへの信頼と敬意を覚える。