KORANIKATARU

子らに語る時々日記

一種の運転教則のようなもの

リビングで誰と顔を合わせるか。

時間帯によって異なる。


このところは早朝か深夜。

二男がリビングで過ごす時間は限られている。


気づいた時たいてい彼はすでに出かけていて夜は遅くなってから帰宅する。


だから今朝、二男と朝食をともにしたのは久々のことだった。


コーヒーを飲みつつ新聞めくって近況を聞く。


昨日はハイアットリージェンシーでテーブルマナーについての講習があった。

学校での集合時間が10:50。

それまで暇だからと8:30には皆で集まって過ごしたという。

彼ら一派は実に仲がいい。


朝日新聞『受験する君へ』に岩瀬大輔さんがコメントを寄せていて、それに目が留まった。

 

『経済システムや国の統治機構にも興味が出てきて、歴史を学ぶ大切さが分かった』との言葉があってこれは二男に聞かせねばと思って声に出して読むと家内も話に入ってきた。


ちょうど昨晩、全く同じような話を二男が家内に語っていたのだという。

理系的なトピックよりも政治や経済といった事柄に関心が向くらしい。


それで構わないのではないだろうか。

その体躯と面構えと番長気質からすれば、歴史が渦のようになって生成する場所こそ立ち位置として相応しいように思える。


二男の背中を見送ってまもなく、長男が姿を見せた。

そこからわたしもテキパキ動き、助手席に彼を乗せてクルマを走らせた。


のどかな日曜の街路を走っていると、自動車教習所について彼が聞いてきた。


わたしは合宿の思い出を語った。

ひとり窓から遠くを見ていた女子がいて、その様子はまるで絵のようだった。

そんな話が先々潜在的に作用して、彼もまた合宿で免許を取るのだろう。


若葉マークが隣席に座っていると思えばお節介気質は抑えようがなく、わたしは運転しながら注意ポイントを微に入り細に入り息子に語って聞かせることになった。


ほらその柱の陰、ああいったところから人が飛び出す。

停車中も後ろみて右見て左見て、状況を常に把握しておかなければならない。

ほらあのトラックの後ろ、動くブラインドサイドは特に注意が必要、いきなりバイクが飛び出してきたりするから油断禁物である。


経験談を交え独自の運転教則を良かれと思って伝授しようとするが、長男は空返事を繰り返すばかりであった。


いつかはピンと来る。


この日記も一種の運転教則のようなものと言えるかもしれない。

ああ、そういうことねという納得は時間差伴って訪れるのではないだろうか。

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2019年2月8日 朝食と弁当