各クラスに満遍なく強い面子が含まれ、目標とする大学はバラけているが互い競い合って高め合い、まま好き勝手、各自の目指すところを受験する。
学年によって多少の差はあっても強い連中は強いので、それが先頭集団となり引っ張って、目を見張るほどではなくてもそれなりの結果が表れる。
大阪星光はそんな感じだろう。
一方、ライバルと目される西大和については、目標別にクラスが編成される。
筆頭が東大クラスでそこに主力が集まるため続く京大クラスは東大クラスに拮抗するというよりも二番手的な存在となる。
東大合格が最優先とされ学校の利き腕が東大クラスにかかりっきりで京大クラスではややお留守になるといった印象を免れない。
京大クラスを引っ張るはずの上位層も少し手薄になるから、結果、底上げ芳しくなく、かつてあれだけ京大に合格者を出していたのに、いまや鳴りを潜めるという状態に至るのだろう。
そして東西格差は開く一方のように見える。
首都圏受験精鋭の数の集積とノウハウの成熟を向こうに回し、アウェイから挑む者にとって東大合格は難しさを増し、京大なら通るが東大はボーダーという層については、ことごとく跳ね返されるということになり、東大合格者数も掲げる目標値にはいま少し及ばない。
関西で東大を目指すのであれば西大和が圧倒的に手厚いが、東大はやたらめったに難しいので悩ましい。
大阪星光くらいでぼちぼちやってめでたくも大伸びすれば東大に立ち向かいもちろん早慶をセーフティーネットにすることを忘れず、ほどほどの伸びであれば地元の雄である京大に挑戦するというのが身の振り方に自由度あって安心感あっていいようにも思える。
医学部に行くのならまあどちらでもいいのだろうが、すでに大阪星光出身の医師の数は2,000人に迫っており、ここらの数字もひとつの見極め材料になるのかもしれない。
6年を通して見て、学校行事については断然、西大和の方が面白かったように思う。
そして忘れてならないのが西大和の教師の熱量。
半端ではなかった。
それを思えば近いうち、かつてあれだけの数を京大に通したみたいに東大に通す、という日が本当にやってくるような気がしないでもない。