日曜日、敬虔なクリスチャンが教会でお祈りするみたいに、わたしたち夫婦はジムに通ってマシンと対峙する。
たっぷり筋トレしてから小一時間は走るので滞在時間は通うごとに延び、この日は2時間もジムで過ごした。
一体どれだけ健康になるのだろう。
爽快感にひたってそんな話をしながら日用品の買物を終え、さあこれからどうしようかと話すうち、ほどよい疲れに誘われ昼寝して気づけば夕刻前。
わたしはひとり散歩がてら夕飯に添える飲み物を買いに出た。
甲子園筋を南下し向かうはイカリスーパー。
夕刻、金木犀の香に満ちた涼しい山風を背に受けながら歩いて、耳にする音楽はオエイシス。
ただ歩くだけで癒やされた。
赤ワインと家内のためのバロークスと生ハムとチーズと平飼玉子を携えて元来た道を通って帰宅する。
ちょうどほどよい時刻。
風呂をさっさと済ませ、家内は肉を焼きさっさと夕飯の支度を整えた。
食卓に夕飯を並べワインを開けて、準備万端。
南アフリカ対ウェールズ戦の行方を固唾飲んで見守った。
もちろん応援するのは南アフリカ。
ほんの少しであれ面識ある方に情が移る。
接戦を制し南アフリカが勝利し準決勝が終わり、いよいよラグビーワールドカップも大詰め。
3位決定戦と決勝の2試合を残すのみとなった。
そう思うとどことなく寂しく、秋風がその寂しさに拍車をかけた。
が、イッテQがはじまっていともたやすく負の感情は消し飛んだ。
この日はドバイ特集。
彼の地の面白さをまっちゃんから聞かされていたので関心もって見入って、イッテQなので笑い転げることになった。
見終えると暇つぶしみたいなメールが長男から届いた。
軽く返して、じゃれ合うかのように軽い応酬がしばらく続いた。
まもなく二男が帰宅した。
届いたばかりの参考書を手渡して二、三言葉を交わし週末の試合予定を確認した。
こちらも準備万端。
カメラのレンズもメモリもバッテリーも今や遅しとその時を待ち構えている。
形を変えつつも夫婦二人で息子二人の計四人家族であることに変わりはない。
何の変哲もない日曜日の夜、家族の存在がやたらと嬉しく感じられた。