KORANIKATARU

子らに語る時々日記

のどかな光景の真ん中でまさかと思って血の気が引いた

電話しながらだったからだろう。 池部駅に停車している電車にそのまま乗って、思ったのとは反対方向へと運ばれた。 単線の電車に乗ることは滅多にない。 その不慣れも手伝ってのアクシデントだった。 タイトな時間を縫うように動いていたから、その時点で次…

ゴールを一点凝視し駆け抜けた

夜は鮨こいき。 それがあるから頑張れた。 豊中を皮切りに業務を開始し伊丹を経て阿波座に移動しここでの業務が長時間に及んだ。 しかし、夜は鮨こいき。 だからへっちゃら、頑張れた。 事務所へと戻って保留にしてあった連絡業務に取り掛かり電話をかけまく…

後ろの方でわいわいがやがや楽しく過ごす後ろ盾

ひさびさ家族四人の予定が合致する。 数年に一回の惑星直列のようなもの。 家内はがぜん張り切って、予約してある焼肉屋に電話を入れ、裏メニューなどとっておきの品について直談判し、肉もいいものを仕入れておいてと念を押した。 そしてまもなく二男からス…

自身の数値を把握していないことには始まらない

月曜日、仕事が早々に片付いた。 帰途に就き電車に揺られて、考えた。 普段ならジムに行く。 しかし、この日に限って気分が乗らない。 何が起こっているのか。 自分の内を凝視した。 ああ、疲労。 どうやらわたしは疲れているのだった。 では、なぜ。 と振り…

どのみちこのみち間違いだらけの人生

雨が降り続き、どこかに出かけようといった気も起きない。 しかもまだまだ肌寒い。 まったり、といった語はすでに死語だろうか。 この日は突如浮かんだそんな懐かしい言葉とともに過ごすことにした。 新聞をめくると高校生が自死したとの記事に目がとまった…

いつしか人間関係が大陸化していった

一体何年ぶりのことだろう。 寿し おおはたの席にありつけた。 寿司はおおはただけで十分。 そう言っておおはた一筋を貫いてきた安本先生のおかげ。 ほんとうにありがたい。 サガラさんも含めこの夜は男三人、至極の鮨を味わって日本酒を楽しんだ。 睦まやか…

虎の尾を踏む一人飯

西宮北口にだけジムがあるわけではない。 終業の時間に合わせて、各所を活用しよう。 そう思ってこの日は帰りに北浜のジムに寄ってみた。 駅の真上にあって至便。 利用しない手はない。 が、西北に慣れているからプールが狭く窮屈に感じられた。 レーンに複…

全員集合となる吉日は二回にわたる

先日のこと。 料理教室の場で「大学生がいるような歳には見えない」と口を揃えて驚かれ、まあよくあるお世辞だと受け流しつつ、出し抜けに、かなりのリアリティをもって家内は思った。 そろそろ息子たちが結婚する。 よく考えれば自分が結婚したときの親の年…

試合を控えたアスリートみたいに

休日に出勤するなどひさびさのことだった。 ここで前へと進んでおかないと後で苦しい。 であれば休みという自由時間を仕事に充てるのが正しい。 正しいことでありかつ自営業者であるから、何ら忌避感なく無人の事務所にて業務に邁進した。 いつもより密度高…

丸ごとひっくるめて家族のようなもの

月曜は飲まずに過ごし、この日もと思ったが、カネちゃんからの誘いがあったので雨模様の夙川からまっすぐ北新地へと向かった。 気楽に過ごせて落ち着ける。 合流した寿司屋はそんな店だった。 積もる話が山ほどあって、いったい何から話せばいいのか分からな…

25年もの時を刻んできた仲

週末にかけて暖かく、空気はふっくらと丸みを帯びて春の到来を告げていた。 それが一変。 雨が過ぎ去って寒気が流れ込み、月曜の朝、空気は冷たく尖って肌を突き刺した。 京都での大一番に向け張り切って前泊していた。 にもかかわらず体調が芳しくなく、前…

京都で拓く未来に思いを馳せた

プールがあるから当然、日曜も朝いちばんで泳いだ。 サウナで仕上げて女房と部屋で合流しホテルを後にした。 向かうは大津で近江牛の老舗名店を予約してあった。 わたしはロースを210グラム、家内はヘレステーキを170グラム平らげた。 五十を過ぎても肉をが…

湖でも眺めてのんびりしよう

休息が必要だった。 湖でも眺めてのんびり過ごそう。 そう思って、家内を伴いクルマを走らせた。 高速を降りまずは道の駅で米や果物や野菜などを調達し、昼は道中にある肉屋に寄った。 ああ、近江牛のユッケが実においしい。 家内はそれを焼くという暴挙に出…

仕事を終えただただ喜ぶだけの物体と化した

阿波座での朝一番の業務を終え、事務所にちょっと顔を出してから喜連瓜破へと向かった。 実り多い面談は長時間にわたり、終わって外に出ると午後の日差しが強まってもはやコートは不要で手に携え、電車の乗り換え時にそうだ空腹だと気がついて昼をかき込み、…

出会いと旅には相通じるものがある

女房が帰ってきて朝食が見違えた。 おにぎりを携えて出先を回って、夜、最後のアポが午後7時。 大阪北端とも言える場所にてバスを降りた。 少し早めに着いたので、まったくひと気のないロータリーを前にただ黙って立って時間を過ごした。 各発着場に空席だ…