昼になってようやく雨があがった。 分厚く空を覆っていた黒雲はきれいに取っ払われて、青々とした空が視界の涯まで広がった。 所々に点在する雲は真っ白で、空の青をより鮮やかに際立たせていた。 涼風に樹々が憩い、ハッピーエンドの穏やかさに包まれる街を…
容赦なく雨が降り続き、せっかくの休日だがどこかに出かけようという気にならない。 かといってずっと家に閉じこもっていても気が塞ぐ。 結局、食材の買い出しだけはしようとなった。 伊丹に道の駅があって、品揃えが結構いい。 お盆だからいつにも増して混…
昼になって雨脚が弱まった。 うなぎを買うため、ひとり野田阪神に向かった。 お盆だから案の定、川繁には列ができていた。 普段、行列の類には見向きもしないがその一角に甘んじるのは息子のため。 息子が喜ぶと思えば、ただ突っ立って過ごす時間も親は厭わ…
雨が小降りになったのを見計らって家内と買い物に出た。 天気予報によればこの先もずっと雨であり、所により災害級の雨量になるとのこと。 物騒なことをニュースは告げるが、見渡す街に不穏な気配はどこにもない。 続いてコロナについてのニュースとなった。…
ようやく人並み。 ここ数年、衣食住についてはなんとか事足りるようになった。 いまやそれが当たり前のようになって、だから衣食住自体は今の幸福度にさして寄与しない。 この日、家内は二男を連れてアウトレットに向かった。 東京で暮らす若い男子には着衣…
朝、いつもと同様に家内が朝食を整え甲斐甲斐しく用事をし始めたのでその流れのまま、わたしは出勤した。 この火曜からお盆休み。 そう告げることが呑気なことに思え言い出せなかった。 どのみち他にすることもない。 事務所に着くと皆がすでに仕事を始めて…
駅前の商店街で日用品を買い足し、消耗品といった部類の衣服をユニクロで買い替え、ベッドを動かし床全面を隈なく拭き取り、風呂・トイレ・キッチンといった水まわりをピカピカに磨き上げ、不要物をまとめてゴミに出し、家内は洗濯機を何度も回し食事を作り…
台風10号は日曜午前には関東を通り過ぎる。 そうと知ればじっとしていられない。 家にいてもどうせ後片付けや掃除にかかるだけである。 それなら今夏の帰省が叶わぬ長男の部屋をきれいにし食事の支度を整えてあげたい。 家内はそう思った。 猛暑のなか連日ラ…
土曜日の朝一番、二男が帰省した。 ワクチン接種の二回目を終えた翌日、始発で帰ってきたのだった。 副反応はないとのことで、家に着くなり彼は武庫川を走った。 そして、家内は張り切った。 ありあわせのものでまずは朝食を作った。 夜は、28期松井教授から…
この土曜から多くの事業所が夏季休暇に入る。 わたしも世間並みに休む予定であったが、初日は仕事に充てることにした。 いつもより早く家を出て、JR神戸線で南森町まで行き、コンビニでサンドイッチを買ってから谷町線に乗り換えた。 道中、様々なことが頭に…
この三連休を使って上京し息子らと過ごす予定にしていた。 しかし、東京ではコロナ感染者数が増加の一途をたどる。 一介の小市民であっても最低限の社会性を踏まえる必要があるだろう。 ノコノコ行って帰って、感染拡大を引き起こす当事者になっている場合で…
うちの兄弟姉妹は仲がいい。 小さい頃はよく下町の路地で一緒に遊んだ。 別々に暮らすようになって久しいが、母を見送ったあと以前にも増して頻繁に連絡を取り合うようになった。 仕事の合間、昨日は実家で弟とも妹とも顔を合わせた。 母の子どもたちは下町…
新たに体重計を購入し、毎朝それに乗るようになった。 かれこれ3か月継続し、いまでは欠かせない習慣として根付いた。 朝、どのような数字と対面することになるのか。 それが意識の端にあるから、自ずと食べる分量に気を配るようになった。 数字がアメとな…
事務所を出て地下鉄と阪急電車を乗り継ぎ高槻駅で降りた。 業務を終えて晴れて終業。 夕刻、やわらいだ日差しを受けながらのんびり歩く。 雑多な雰囲気の盛り場を抜けJRの駅に向かった。 電車に乗ると家内からメッセージが届いた。 いま天王寺にいるという。…
夫婦揃って38℃まで熱が出た。 家内の様子は普段と何ら変わりなかったが、わたしは青息吐息でふらふら。 寝床についてもうなされて、深夜1時にロキソニンを一粒服んだ。 朝が訪れても同様。 全身がだるく下肢に力が入らないから動けない。 だからソファに寝…