フォーシーズンズ前から長男を伴いタクシーに乗った。 運転手が気さくな人でいろいろと話してくれる。 東京は緑が多い。 桜もあちこちにあって、隠れた名所が幾つもある。 それで家内が言った。 では、来年の春、ぜひ案内してください。 運転手のアイバさん…
家から新大阪まで30分もかからない。 そして、流行りのドラマでも観ているうち、あっという間に東京に到着する。 大阪駅で環状線に乗り換えて、天王寺に行くより手軽、と言えるかもしれない。 だから、夕に思い立てば、朝に家内の姿は東京の地へと至る。 こ…
ノンアルで夕飯を済ませ、家で静かに過ごしていた。 そろそろ寝床に入ろうと思ったとき、電話が鳴った。 何かトラブルか。 胸騒ぎを覚えつつ電話を取った。 カネちゃんからだった。 いま近くにいるのだという。 ジーンズにパーカーを羽織って駅前に出た。 場…
八尾の実家まで花を届ける。 家内がそう言うからわたしは助手席に乗った。 途中、地元の神社で揃って手を合わせ、そのまま家内の運転で大阪市内へと向かった。 家内の話が楽しいのでずっと乗っていたいと思うがまもなくクルマは事務所前に到着した。 クルマ…
三日間連続でハードなヨガを受け、家内は草臥れ果てていた。 この日曜は家でゆっくり過ごすという。 だから武庫川を走り終えた後、わたしはひとりで家を出た。 目的もなくふらりと電車に乗って、母の日であるから母と一緒に食事しようと思い立った。 かつて…
ラグビーをやらせてくれてありがとう。 かねてから長男はそう言っていたが先日、二男もそう言った。 ラグビーを通じ学んだ何か重要なものについて、青年となって改めて感じるものがあったのだろう。 そんな二男の言葉を皮切りに、夫婦でワインを注ぎ合って過…
連休の谷間であったからこの金曜は休みの予定にしていた。 が、事務所は稼働し、わたしは家で終日業務に追われることになった。 平日であるからどこかで何かが発生するのは致し方のないことだった。 自ずと仕事が生まれ、関係の網目のなか相応の役割から逃れ…
旅先から戻って毎回思う。 家がいちばん。 風呂も寝床もリビングもどこであっても心安らか過ごせる場所が家と言える。 そして食事も同様。 家がいちばん。 朝、家内がパスタを作ってくれた。 これが実においしい。 そして、ぼちぼち業務も開始した。 しがな…
朝の陽を浴び次第その輪郭をくっきりとさせていく富士山を眺めつつ、家内が言った。 今日は自転車を借り、絶景スポットを探そう。 最上階にある風呂に入ってからスタンバイし、朝の9時、自転車を借りてホテルを出た。 道すがら、三島一の名店といわれる「桜…
ミストサウナで汗を流し温泉にたっぷりつかった。 出し惜しみなくシャワーからもあたたかな雨のごとく温泉が降り注いだ。 おかげで全身隅々まで生気に満ちた。 同じく朝風呂を終えた家内と朝食の会場に赴いた。 ビュッフェであればまるで人生を賭けるみたい…
朝食の後、ひと風呂浴びてから宿を出た。 熱海駅にてバロークス、さばサンド、エビやタコの磯揚げなど調達しこの日も踊り子号に乗り伊豆半島を南へと向かった。 下田に着いてすぐロープウェイで寝姿山にのぼって海を見渡し、来航したペリーの艦隊をそこに重…
京王プラザを出た正面に新宿郵便局があり、ゆうゆう窓口で荷物を発送してから新宿駅に移動した。 駅ビルの上で簡単に昼を済ませ構内6番線にて汽車を待った。 サフィール踊り子の車内、家内とワインを飲んで旅程について話し合った。 小田原を過ぎると車窓の…
この日は快晴。 前夜の雨が残していった冷気が実に心地いい。 自転車を借り、新緑に輝く街を疾駆した。 前を走る家内につき従い、まずは下北沢を訪れた。 部活の練習があって長男は留守。 合鍵で部屋に入り、家内は料理を作り、わたしは寝具をコインランドリ…
雨なので代々木駅からタクシーを使った。 一歩裏手に入ると住宅街が軒を連ねる。 細い生活道を伝ってまもなく中華の店にたどり着いた。 ここでゆっくり昼食の時間を過ごし、雨が降り続いていたのでまたタクシーを使いホテルへと向かった。 雨で出歩くことも…
業務を終え、駅に向かって歩き始めた。 ちょうどそのとき、まるでドラマのようにタイミングよく、前からタクシーがやってきたので手を挙げた。 武庫之荘まで、と伝えそこから所要15分ほど。 「焼鳥谷口」に着くと、ヨガを終えた家内が先に待っていた。 いつ…