霞亭を後にし家内と運転を代わった。 途中そうめんの里に寄っておみやげを買い、網干へと移動し業務に臨んだ。 予定通り30分で打ち合わせを終えてクルマに戻ると家内は英会話のレッスンを受けていた。 ともに30分を有効活用する夫婦なのだった。 時刻は午後…
遠方へと出かける仕事が生じると、しばしば家内が運転を買って出てくれた。 それが夫婦の遠足みたいになって、仕事を済ませて一緒に遊んだ。 昔は連日仕事に明け暮れ、たいへんだった。 そう記憶している。 それでも時折、そんな遠足みたいな日が差し挟まっ…
結構値の張るビュッフェであっても欲張らない。 オムレツなど評判の品の他はフルーツや野菜などを取るに留めた。 この日の昼なら時間がある。 そう言う二男と待ち合わせ、彼の希望でスペイン料理の店を選んだ。 タクシーを降りるとすでに息子が待っていた。 …
学生時代とその後数年、東京で暮らしていた。 が、ほぼどこへも出かけていない。 いわゆる出不精。 狭い世界に閉じこもり、それで足れりとしていたのだった。 家内と結婚しあちこちへと出歩くようになった。 東京についても家内と行動を共にして、はじめてそ…
最終日となった滞在三日目も、目覚めてすぐ息子とともにプールで泳ぎ一日をスタートさせた。 朝食後は三者三様、別行動とした。 二年前のクリスマス・イブの日、博多の寿司屋「たつ庄」で韓国人カップルと隣り合った。 年若い女子と家内は意気投合し、以降、…
涼をとる目的で入ったリウム美術館であったが、見応えある展示物の数々に圧倒された。 大きなものは造れない。 そんな財政上の制約のなか、人の背程度の仏塔が朝鮮時代に数多く作られた。 その細部が凝りに凝っていて、そこに込められた思いが時を超えて伝わ…
前日同様、ジムでのトレーニング前に部屋のテラスで入念にストレッチを行った。 家内の指導に従い、あちこちの筋肉を伸ばしていった。 負荷をかけ筋肉を縮めるより、こうして伸ばす方がはるかに大事。 家内を指導してくれるトレーナーはいつもそう言うらしい…
下町の小さな家で生まれ育った。 暮らし向きは豊かなものとは言えなかったが、それなりに楽しかったように思う。 週末になれば業務用の自転車で祖父が迎えに来てくれよく祖父母の家へと泊まりにいった。 祖父母の家は下町の度が更に増したような場所にあり、…
ほぼ毎月。 息子たちに会うため上京している。 が、今回はやや間が空いた。 6月以来だから2ヶ月もスキップしたことになる。 飛ぶように月日は過ぎ去ってはや9月下旬。 経験的には秋が兆し始める季節の変わり目である。 東京は秋から冬にかけての時期がと…
頭重感を覚えた。 普段なら一気軽快に仕上げることのできる書類作業にさえ億劫さを感じた。 今週はいつもにも増して忙しかった。 さすがに疲労が蓄積しているのだろう。 その昔、毎週マッサージに通う時期があった。 仕事の手が鈍る前に定期的に手を打ってい…
お酒を飲まない。 それが日常の流れに馴染んではや3ヶ月になろうとしている。 先月の血液検査でガンマGTが79だったから、いまはもっと低く正常の範囲に収まっているのではないだろうか。 お酒を飲まない反動で甘いものに目がない男になってしまったが、体調…
朝6時ぴったりに二男が目を覚ましジムへと向かった。 わたしも続いた。 風呂も水泳も朝のうちに済ませてしまう。 やはり父子、血は争えないのだった。 ソウルの青空を仰ぎ見ながら泳いで爽快。 泳ぎ終えジャグジーに並んで座って、ぽつりぽつりと言葉を交わ…
滞在3日目もプールとサウナの朝活を欠かさず3人一緒に朝食を終え、昼まではそれぞれ自由行動とした。 家内は博多の寿司屋で知り合った歳下女子に会いに行き、二男は引き続き服を選ぶため、お洒落な街へと赴いた。 わたしは街をぶらついた。 前日は大阪顔負…
二男は言った。 小さかった頃、二泊三日と言えば壮大な旅行だった。 でも、いまは一瞬。 そう、二泊三日などあっという間に過ぎるのだった。 ついさっきソウルに着いたばかりなのに、気づけば帰国する時刻が近づいていた。 帰路もまたそれぞれ別の便となる。…
クラブラウンジの一角にセルフでカクテルを作るコーナーがあった。 セルフであるから誰もが適当に作って自席へと運んでいた。 ちょっと勝手が分からない。 こういうときわたしならスルーする。 が、家内の教えの影響か。 息子たちはこういう場面において関心…