KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

むすんでひらいて

長男から聞いた。 やんちゃな同級生らがいるという。 学校で弱い者を小突き回すだけでは足らず、夜もたむろし、悪口雑言で人を罵り、何か面白いことはないかと日ごと悪事を企み、暇つぶしに銀玉鉄砲で主婦を狙い撃ちにし、ギャーと自転車で逃走する。 集団鉄…

地下に降りる

急に歩きたくなった。 事務所から家まで12.3km。 これを歩くことにした。 いままで考えたこともないことだった。 へとへとになる心地よさに心底開眼してしまった。 どうしてもクルマに乗らなければならない日以外は、歩く。 何のために一日を過ごすのか。 い…

心のドラゴン

明けの明星を東に見つつ2号線を進む。 FMではインド宮廷音楽が流れ、やにわ旅愁にも似た感が込み上がるが、スーパー玉出のケバケバネオンをはじめ目に入るサインが見知った風景であり、間もなく現実に引き戻される。 決まって朝五時に淀川堤防へ向かって自…

雲泥の差

夏休み、地元西宮の母親有志が公立小学校の便所掃除を買って出てているという。 公共のトイレは通常よほどのことがない限り使用する気がしないものであり、学校のトイレも例外ではないのだがその状況を改善しようということらしい。 暑いさなか、スケジュー…

自分の中にあるお家

今夏、お盆のひとときに思いついた。 事務所から甲子園口の自宅まで12.3km。 これを、走って帰る。 もちろん、荷物を背負っての完走はまだまだ困難だが、それはおいおい目指すとして、当面はジョグ&パワーウォーキングを心掛けてみる。 それだけでも相当な…

おじさんの真贋を見抜く

私などちっぽけな立場であり、活動領域はもっぱら市井のフィールドだ。 だから既に功成り名遂げたような大企業を訪れることは皆無である。 しかし、一度、5,6年前だろうか、液晶で有名な大会社を訪れたことがあった。 付き添いである。 新規事業の相談に…

必ず帰還すること

先日の山口出張ではレンタカーで役所を回ったが、借りたクルマの走りが悪い。 アクセル踏んでもなかなか加速していかない。 まるでサイドブレーキでもひいたまま走っているようだ。 普段乗るクルマとは大違いである。 思うようにスピードが出ないので、いろ…

生息可能域

公園の北側にクルマを停める。 公園を南へ渡り、子が我が家の玄関へ向かい忘れ物を取りに行く。 そのとき、隣家のシャッターが静かに上がり始める。 宇宙船のデッキがひらくみたいに後光差すなか、巨大漆黒のベンツとBMWが東西両横綱が偉容たっぷり居並ぶみ…

Facebook

男は寡黙であるべきだが、しかしうんともすんとも言わないと、鉱物や岩石といった無機物質に対するように一部の物好きを除いて誰にも相手にされなくなる。 だから何かにつけ一家言くらいはあった方がいいし、それを発するツールも強弱使い分ける程度、備え持…

現場の男

野田のなか卯は超満員。 堀内煙火店の花火職人が鈴なりで飯をかき込んでいる。 食べた者からバスに乗るよう指示がある。 長野からの遠征で真隣の東横インに宿泊しているのだろう。 今夜、淀川花火。 50万人の見物客を魅了する花火の仕掛人たちである。 危険…

人の海

明け方、がら空きの2号線を通り事務所へ向かう。 車線上の電光掲示に8月4日淀川花火とある。 私にとっては、群衆襲来の不吉な予言みたいなものだ。 明日の土曜はここらの行き来に最大限の注意が必要だ。 大混雑に巻き込まれるとにっちもさっちもいかなくな…

拾う神あり

夜明け前になると気温も幾分下がり涼しい風が入ってくる。 カーテンまで開け放ち夜風にまどろむ。 空が白み始めるとあちこちで鳥が鳴き始め、そして、セミの一群がそれに続く。 風に続き音そして朝の光が北側窓一面を覆い尽くす。 横に長男が寝ていて、枕元…