KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

出発まで秒読みの段階に入った

風呂上がりに時計を見ると午後8時。クルマ走らせれば懇親会の終わる時間に間に合いそうだ。家内にメールし上本町に向かった。この日は二男のクラスの懇親会。学年団の先生方をお招きし母らが囲む。目に浮かぶ。開宴と同時、まずは先生方に料理を取り分ける…

道に迷っても、意気揚々

朝一番の訪問先は府内きっての工業地域。目指す事業所にかなり早めの到着となった。駐車エリアに入ると、ほぼ満車。こういうときは遠慮する。一介の出入り業者の分際で貴重なスペースを占めるなど不届き千万な話だろう。いったん外に出てあたりを徘徊する。…

忙しいのはいいことだ

忙しいのはいいことだろう。余計なことを考えずに済む。もし暇ならろくでもない。思考のエネルギーを向ける先がなく、ああでもないこうでもないと出口のない問いにかかずりあって悶々とするようなことになるのだろう。すべてが針小棒大となって他人から見れ…

怒りの阿修羅に後ずさり

怒りが怒りを呼んでプルル震えて、額の青筋が火花走る導火線のようにも見えてきた。何に腹を立てているのか定かではないが、ここは日常の空間。市井の民が行き来する何の変哲もない駅のホームである。はらわた煮えくり返るほどの大事があったとは思えない。…

切っても切れない仲

ビルの最上階。窓際の席に並んで座ってぼんやり外を眺める。小雨が断続的に降る日曜日、街は分厚い雲に覆われくすんで見える。が、それでも結構味があって見ていて飽きない。ぽつりぽつり家族の話などしながら男二人、ときおり顔を見合わせるが、視線はあら…

カウンターに腰掛け作戦タイム

慌ただしく過ぎ去った一週間であった。余韻にひたる間もなくまた慌ただしい一週間を迎えるのであるが、ほんの少しくらいは間隙あって一息つける。土曜夕刻、家内に付き添い買い物に出かけた。わたしは荷を引き受ける剛力の役である。店の前で待ち、家内が買…

The pain passes, but the beauty remains.

もう運転するのは懲り懲りだというほどクルマで走り回った金曜日、最後の力を振り絞って風呂に寄ってから帰宅した。しばらく動く気がせずリビングのソファにカラダを沈める。特製の梅干しエキスをペリエで割ったジュースを家内から受け取り、テレビをつけた…

疲れたカラダは家庭の引力にいともたやすく吸い寄せられる

昨夜の飲み会はアウェイの場であった。お世話になっている方からの声掛けがあったので参加した。同日、グレート・ギャツリー主催の地獄谷ツアーもあってかなり食指動いたが先約優先が世の習い。翻意し合流するという訳にはいかなかった。梅田某所イタリアン…

何度会っても楽しいのだから仕方がない

雨上がりの夕刻、場所は長原。ちょうどフォーユー相良さんと入れ違い。表玄関で相良さんはわたしが来るのを待っていてくれた。お疲れ様、と互い声をかけ合った。業務のちょっとした合間、連れとのこんなやりとりひとつで元気が湧いて出る。わたしも頑張ろう…

当たり前のことを当たり前にする

数年に一度の大雨が降る。天気予報を聞いて、じゃあ学校が休みになるかもしれない、長男も二男も多少の期待は持ったようであった。予報のとおり夜半から雨が降り出し、明け方には勢いを増した。ちょうど登校の頃合い、市内に洪水警報が発令された。が、二男…

そんな男が一人いるだけで

仕事の世界は奥が深く、この歳になっても未知の案件の絶えることがない。直面する度に身構えて及び腰になりつつも何とか終いには組み伏せる。が、自力でどうにかなったというよりは、どういうわけか切り抜けたというのが実感で、ようやく至った安穏に憩いつ…

さあ、さあとお酒を注いだ日曜日

日曜夕刻、弟のもとを訪れた後、近鉄百貨店に寄った。百貨店入口の真ん前に上本町駅の改札がある。ちょうど改札を出た付近、体格のいいおばさんらが声を荒らげつかみ合ってどつき合っている。観光客らは度肝抜かれた様子で遠巻きに見物していたが、ここは大…

恐怖という名の太陽

土曜夜、ペリエを片手に「太陽の下で」を観はじめた。平壌に暮らす一家族の日常を追うドキュメンタリー。もともとはそのように企画された映画であった。が、ロシア制作チームが現地に乗り込んだ時点で、すでに綿密に構成された台本が北朝鮮当局によって整え…

カネちゃんのちょっと待ったでこの店になった

観光客らがする記念撮影の邪魔にならぬよう隅に立って皆を待つ。まもなく午後7時。場所は法善寺水掛不動。まず最初、カネちゃんが現れた。続いてアキオ。時間まで立ち話をしているとメールが来た。セノーとシバテンは既に店で一杯やっているという。今夜飲…

珍しくミナミで待ち合わせ

夕刻、ひとっ風呂浴びてから電車に乗った。千日前線なんばで降りて地上に出て、御堂筋を北に向いて歩く。日が傾いて、風が肌に気持ちいい。今年の梅雨はとても爽やかだ。ミナミの雰囲気も変わったものだ。すれ違う人の半数以上は観光客かもしれない。大丸前…

男二人で鍋をつついた静かな夜

この日は終日クルマでの移動となった。朝一番、まずは南下し松原で業務。続いて北上し、昼は宝塚で過ごす。そして南下し次の目的地は阿倍野。時間を厳守しつつ運転するのは結構疲れる。つつがなく、つつがなく各ポイントを通過していかねばならない。時間が…

向こうの側にいる自分の親友

この日も眠りのお供は映画。前夜に引き続きギオルギ・オヴァシュヴィリ監督の作品。「みかんの丘」というタイトルのとおり舞台はみかん畑である。静かなみかん畑の村がアブハジア紛争の戦乱の渦に巻き込まれていく。戦火を避け多くのエストニア人が故国に引…

向こうもこちらも要は同じようなもの

帰宅後、横になって眺めるように映画「とうもろこしの島」を観た。遙か彼方、コーカサスの地。アブハジアとジョージアが戦火交える最前線、その境に位置する小さな中洲が舞台である。老人が船で中洲に乗り付けその地を耕し、とうもろこしを植えるところから…

大満足の日帰りナニワ観光

日曜午後、千日前線で家内と合流し向かうは難波。部活を終えた二男がそこで待つ。改札を抜けると雑踏のなか制服姿で立つ二男の姿をすぐに捉えることができた。三者足並み揃えて目的地へと急ぐ。開演の時間が刻一刻と迫っている。遅れるわけにはいかない。ソ…

さらば名店

ジュリエッタがなくなる。そう聞いたので、土曜夕刻、家内と西宮北口を訪れた。元祖オーナーが厨房に立つ頃からちょくちょく通ってきた店である。気軽に美味しいイタリアンが楽しめて、そのレベルは他の追随を許さない。だから他のイタリアンには行かなくな…

今放たれた親心が何十年後かに着地する

早く帰っておいで、とメールが来る。今夜は肉を焼くという。まだ日の残る明るい夕刻、ベランダで家内と二男が食事する風景が送られてくる。ステーキの焼き目の香ばしさが写真から伝わってくる。赤ワインを片手に持つ家内も肉を頬張る二男も笑顔満面だ。やっ…

鉄の男がこれでもかと言うほど活気づいた

音が世界の見え方を変える。週末金曜、電車を乗り継ぎ各地を回った。移動の際、ずっとDark Model - SAGAを聴いていた。眼前世界の無味無臭の虚膜が剥ぎ取られるかのよう。見慣れた街の相貌が違った風に見え、自らが置かれた日常の感触すら異なって感じられて…

妻をめとらば才たけて

雨は止みそうになく疲労もあった。それで家内に運転を頼んだ。事務所を出て市内をまわり東大阪を経て八尾の手前まで。結構な距離の行程となる。各所で用事を終える度、ピンポイントでピックアップしてもらい次の訪問先へと運ばれる。雨をしのげてかつ移動の…

実物以上にカッコイイ仕事男の残像

子らが時々事務所に顔を出す。振替休日で学校が休みになったときなど、こっちは仕事で大わらわであるから構う暇はない。彼らは彼らで事務所のかたわらに座って勝手に用事を済ませていく。特に言葉を交わすこともないが、視線の端々、働く父の姿を捉えている…

千日前線は類友の標本市だった

地下鉄千日前線。体操服姿のちびっ子が肩を並べて車両のなかを行ったり来たりしている。同じ背丈で丸坊主。とても可愛くらしくてわたしは目で追って、類は友を呼ぶという言葉について考えることになった。電車のなかではすることもない。あたり見回し事例を…

子の寝息ほど心安らぐものはない

運動会が終わる時刻、学校前にクルマを停めた。校門前ではどこかの塾のスタッフがせっせと団扇を配っている。夕刻を前にしても日差し強く照りつけ一向に衰える気配がない。行く人みながちょうどよかったという感じで団扇を受け取っていく。まもなく車内に家…

二万語の語りかけ

1空は快晴。窓全面から光がそそぎ込んで、微風に乗って新鮮な空気がリビングに満ちていく。ステレオから流れる音楽はニューシネマパラダイスのテーマ。日曜日の朝は素晴らしい。ゆったり腰掛けコーヒー飲みつつ新聞紙面をめくる。日頃、新聞などざっと目を…

裸足で野山駆け回る方がまだマシ

もうすぐ傾斜が緩くなる。そんな風に感じられるからだろう。金曜になると心が弾む。週末にかけ更に勾配が増したところで心弾むことに変わりはないので、身に染みついた習性みたいなものと言えるかもしれない。この日は朝一番、近鉄電車に乗って生駒山の麓を…

ちょっとした歴史を運んでいるようなもの

この夜、二男の迎えを仰せつかった。遅れぬよう早めに事務所を出てまずは和らかの湯に向かう。中学受験に備え二男が塾に通っていた頃は上方温泉一休に寄ってから上六までクルマを走らせたものだった。時は移ろい、つかる湯も変わる。いつもは烏の行水。が、…

効き目抜群のリポビタンD

サイゼリアでの面談を終え地下鉄に乗った。次の訪問先への道中、たまたま実家近くを通ることに気付いた。渡すものがあったので立ち寄ることにした。駅を降り歩くこと10分ほど。午後になってますます陽射しは強く上着を身につけていることが変人のように思え…