電話が鳴ると身構えた。 快方に向かうと信じつつも、病院から連絡がある度に心が乱れた。 一進か一退。 そのどちらかが告げられた。 一進ならほっと安堵し、一退なら気が塞いだ。 両極端を行きつ戻りつし、その振幅の分、願いの切実度だけが増していった。 …
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