KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

注意一秒、怪我一生

休み気分だからだろう。 肩の力がほどよく抜けて、平日よりも仕事が捗る。 その分、深追いするから気づけば夕刻。 これぞ、土曜の逆説。 無欲だからこその勝利と言えるだろう。 仕事を終えていつものとおりジムに向かった。 筋トレに勤しんでいると、マスク…

春間近、オレンジ賞がそう告げた

金曜夕刻。 仕事が片付いたので家内にメールを送った。 どこかでご飯を食べて買い物しよう。 案の定、誘いに乗ってきた。 職場と家のちょうど中間地点。 尼崎で待ち合わせることにした。 改札を抜けキューズモールへと続くアプローチを進む。 春の訪れか。 …

一粒の経験が遠い先々までの糧となる

教え子への愛情については折り紙つき。 指導における数々のエピソードがそれを裏付けている。 生徒ひとりひとりの得手不得手を綿密に分析し把握し、少しでも成績を上げてあげようと目配りと声掛けを欠かさず、要所要所で叱咤激励する。 しかし、そんな姿勢が…

後になってはじめて分かる

あっという間に一年が経ち驚くばかりである。 令和2年のホッケーは夕陽丘高校での対抗戦で幕を開けた。 2月2日の対抗戦を皮切りに、5月に府大会、7月には全国大会、そして8月に大阪代表として出場する国体。 息子の活躍する姿を収めるため新しいカメラ…

子を持って知る親のありがたみ

空が白み始める時刻。 門の開く音がしたので、窓外に目をやった。 雨上がりのグラウンドを二男が走っていた。 静か平穏な朝。 走る息子に目をやって、いついつまでもこのようにと願うような気持ちになった。 年が改まりはや一ヶ月が過ぎようとしている。 家…

単に息をするだけの価値の絶大

深夜、階下から声が聞こえて目が覚めた。 夜食の後、二男が家内のヘッドマッサージを受け、二人であれこれ話しているのだった。 そんな話し声がまるで休日の雨音のように心を落ち着かせる。 安らかな眠りの世界へと引き返しつつ、いつの日か孤独だったことを…

ゆったり過ごせば大事なことを思い出す

雨の日曜、午前中に家内と買い物にでかけ、昼にはジムを済ませた。 あとの時間はゆったり流れた。 明るいうちからのんびり湯につかって本を読んで心地よく、心地よさつながりでかつての記憶がよみがえった。 秋が深まったある日の夕刻。 窓から入る風がひん…

すべては神様が決めること

なんであれ神様が決める。 漠然とそう思っている。 無神論を決め込むほどの知からはほど遠く、その一方、神様という言葉は知ってそのニュアンスだけは分かるような気がするから、それで収まりがいい。 わたしは何一つ分かっていない。 例えば子との出会いは…

兄貴分がいるという幸運

ジムに着いた瞬間、家内が言った。 あ、英会話のレッスンが始まる。 車中、英会話に励む家内を置いて、一足先、わたしはジムで筋トレに勤しんだ。 負荷に顔面を歪めつつ思う。 もし今のような環境が家内の高校時代に整っていたら、家内の英語力は凄まじいも…

22年連れ添ってひとつの達成を見る

油断するとすべきことが頭の中でとっ散らかっていく。 そのうち小さな断片がくんずほぐれつまるで核融合、一気に嵩が増し発火する。 鎮火するにはタスクノートを活用する他ない。 逐一書き出していけば一望のもと交通整理がなされて気が静まる。 あとは、や…

33期は拡張の一途を辿っている

寒いからと渋ったものの無駄な抵抗。 家内にジムに連れられた。 ところが一歩中に入って怖気走った。 ほぼ満杯。 そこら中に人が蠢き奮闘の呼気が噴霧され、一つのマシンを取り囲み複数人がワハハ息吹を噴射する。 密室のなか回流する飛沫を富岳で絵にすれば…

必要なのは潔さ

韓流ドラマでは『SKYキャッスル』がいちばん面白かった。 そう家内と意見が一致した。 舞台は富裕層が集うエリア。 優雅に近所付き合いをしているかのようにみせ、その実、子の受験を巡ってとことん張り合い、嘘まで動員し互い見下し合う。 どぎつさ極める各…

中にはスマートでスイートなあんが成る

共通テストの翌日は登校日。 久々、息子は友だちらと顔を合わせ仲良く過ごした。 伝え聞くところ66期も最優秀層は医学部を目指し、さすが最優秀層だけあって並ではない。 自己採点の結果、その先頭集団は軒並み9割を保持していたという。 優秀であれば試験…

ウサギが画面を駆けて家族で和んだ

初日には気がつかなかった。 何人かの同級生が同じホテルに滞在していた。 理系の試験会場は大阪教育大、文系は関西福祉科学大学。 共通テストへの配慮からだろう。 朝の急行は普段止まらぬ大阪教育大駅にも停車することになっていた。 上本町が急行の始発駅…

その着岸をいまかいまかと待つ

土曜日の仕事を終え時計を見ると午後3時。 国語が終わってまもなく英語が始まる。 わたしはジムに向かった。 いま英語の試験中。 そんなことを考えながら胸、腹、足、背中などに負荷をかけた。 試験を終え上本町駅に息子が姿を現すのは午後7時頃だろう。 …

下人としてご奉公に徹した金曜夜

ひとり近鉄百貨店12階の銀座アスターで夕飯を済ませてから、ホテル前にスタンバイした。 ほどなくして2階のパーキングエリアにクルマが入ってくるのが見えた。 駆け寄って駐車の誘導を行い、荷物をどっさり受け取った。 ドアマンに荷物を託し、クルマを降り…

阿呆になれば悪い流れに拍車がかかる

大阪の累積死者数が東京を上回った。 そんなニュースが流れた翌日。 父と会う用事があって、万一のことを考えた。 高齢者にこそ実害が及ぶ。 新型コロナについてはそう知れ渡っていて、かつ深刻さが増している。 父の身を案じるのは当然のことだろう。 待ち…

夜の京都もなかなかのもの

この日、わたしも京都で家内も京都。 別々の仕事で動いて夕刻、京都伊勢丹で待ち合わせた。 人もまばらな地下食で買い物し、エスカレーターで階上へと進んだ。 途中、目についた店に寄り道し、家内が試着したり、用もないのに子供服など眺めて時間が来るのを…

母が誰かで勝負が決まる

夜が明けて、雨が雪に変わった。 窓の向こうに雪が舞う。 心を捉えるその景色にしばし見入って、家内が言った。 もし裕福だったら、スキーを楽しむ家族になれたかもしれない。 裕福からはほど遠く、かつ生来の寒がり。 わたしのせいで家族は白銀の世界に触れ…

ゾロ目の祝日もいつもと同じ

祝日も同様、朝から始動。 午前中にはジムを済ませ、夫婦にて昼以降の予定について話し合った。 この情勢下、感染せぬようまた感染拡大に加担せぬよう、おとなしく過ごそう。 即座そう決まった。 とは言え、必需品の買い物は欠かせない。 パルヤマト西宮店で…

33期四天王

朝ならほとんど人はない。 6時半に家族三人で朝食を済ませ、二男を送り出してすぐ、7時には家を出た。 中津浜線を北上し清荒神清澄寺。 南へと戻り、甲東園の住宅街を縫って門戸厄神東光寺。 そして海に向かってさらに南に下り西宮神社。 快晴の空のもと、…

何があろうと日はまた昇る

振袖姿の写真が何枚も送られてきた。 隣家の女子もいつの間にか二十歳。 月日経つのは早いものである。 写真を見るうち家内はだんだん寂しくなってきた。 うちの息子は東京。 この正月も会えておらず、記念写真は疎か成人となった祝い事を何もしていない。 …

同じ時、同じ場所、切に同じことを願った

強烈寒波襲来との予報に怖気づきながらも、予定通り家内と伊勢を目指した。 前夜、首都圏に緊急事態宣言が発令されGOTOキャンペーンが全国一斉に中止となった。 その影響だろう。 三連休前の金曜なのに伊勢志摩ライナーには空席が目立った。 家内とのんびり…

一寸の虫にも五分の魂

正規で買えば何十万もするダウンコートをこのところ街でよく見かけるようになった。 聞けばコピー商品がかなり出回っているようでそれは3万円もしないという。 そう知って以来、そのコートを見かけるたび、いまは疎遠となったある家族のことが嫌でも頭をよ…

リングへの花道を試しに歩いた

午後、仕事の予定が変更となった。 場所は鶴橋。 たまたま難波にいた家内と上六で合流し、昼を一緒に食べることにした。 久々の明月館。 食道園と双璧をなすさすがの老舗。 肉も冷麺も絶品だった。 食後、時間が空いた。 ちょうどいい機会。 共通テストの試…

月日経過した後、その御利益に気がついた

33期はみな賢く、その子らもみな賢い。 年賀状をやりとりし改めてそう感じた。 わたしが阪神受験研究会に入ったのは小6になる春。 かれこれ40年近く前のことである。 最初の公開テストは惨憺たる結果だった。 700名ほどの受験者がいて、わたしは700番台だっ…

筋金入りの真面目気質

正月休みの最終日も朝はジム。 これで家内は年末年始を通じジムと英会話を一日も休まなかったことになる。 筋金入りの真面目気質と言えるだろう。 ジムを終え塚口に向かった。 更新後のパスポートを受け取るためだったが、兵庫旅券事務所が月曜は休みなのだ…

仕事するにはまずは弛緩から

朝の6時半。 息子を助手席に乗せ地元神社に向かった。 本殿と算学神社で手を合わせ、引いたおみくじは当然のこと大吉だった。 そのまま駅まで送り、見えなくなるまでその背に目をやった。 続いて家内とジムで平素のメニューをこなし、百貨店の開く頃合い、…

二日目も寝正月

正月二日目の朝、ひとりクルマで家を出た。 実家の前につけ両親をピックアップし向かうは生駒山上。 後部座席に座る母が言った。 元旦は二人でのんびり過ごし、ほんとうに楽だった。 これまで十分過ぎるほど頑張った。 今後は楽してもらわないとバチが当たる…

夫婦というより同級生

朝、目が覚めたとき、息子はもう家を出るところだった。 ダイニングで顔を合わせると息子が一礼して言った。 あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。 今年も来年もその先もずっとよろしく。 わたしの言葉を聞き届け、息子は颯爽と出…