KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧

初老夫婦の秋の夜長

朝はゆで卵だけで済ませたが昼にラーメンと餃子を食べたので夜は何も口にしなかった。 昼の過食の贖罪として夜を抜いたのは今週これで二回目となる。 夜を抜く、といったことはこれまでなかったことである。 ジム活を日常に取り入れて以来、空腹を満たすとい…

ごめんねというマジックワード

面談後、駐車場まで事業主が見送りに出てくれた。 クルマに乗り込もうとすると社長が言った。 やっぱり「ごめんね」って先に言うのが、いちばんやね。 そうですねと言ってわたしは頷いた。 それで会話が終わり、わたしは顧客先を後にした。 何の話か具体的に…

雨の情緒が感覚を細やかにしていった

旅の直後はいろいろな思い出が入り混じり、大小様々な記憶の断片が頭の中を駆け巡る。 が、しばらく経つと、小片は濾過され下層へと沈み、珠玉の思い出だけが残って輝きを増していく。 何が旅の「頂点」であったのか。 分かるのはつまり後日のことになる。 …

「快」が底力の封を開け放つ

間食したのがよくなかった。 コンビニに陳列されていたエビカツバーガーに一体なぜ手が伸びてしまったのだろう。 ワークアウト前の腹の足しにしようと思ったが、おそらく油が合わなかった。 かなり気分が悪くなって、軽い嘔吐感と倦怠感がどっと押し寄せてき…

英気を養う最良のコース

心の中まで浄化されるかのような、目にも鮮やかな青空のもと武庫川に出た。 走りながら、思う。 ワークアウト後に何を食べようか。 焼肉が浮かび冷麺が浮かんだ。 長田あたりに足を向け、辛々のホルモンを頬張り冷麺を啜ろう。 一歩一歩を刻みながら、その光…

久々にひとりで映画を楽しんだ

朝、武庫川を走り午前中をジムで過ごした。 生真面目な性分であるからやり始めるとやめられないという訳ではなく、苦しさより気持ちよさが勝るから習慣として根付く。 何であれそこに「喜び」がなければ、続けることなどできやしない。 ヨガのレッスンに向か…

健康ならそれで十分

雨があがってジムに向かった。 カラダをとことん追い込み走って泳いで、その後、家内が料理教室に出かけた。 冷蔵庫のなかに食べるものはあったが、ぶらりと近所でビールでも飲むことにした。 ひとりでも退屈しない。 昔の写真など眺めると、思い出の扉が開…

つがいで暮らすようにできている

梅田での業務を終え、夕飯の場所が武庫之荘だったので阪急電車に乗った。 まだ七時を回ったところだったから、予約時間の八時半までかなり間がある。 武庫之荘を通り越し西宮北口で降り、ガーデンズの本屋で時間を潰すことにした。 まもなく家内から電話がか…

母がいたから仲がいい

事務所へと向かう道すがら、ひさびさ実家に立ち寄った。 軽く世間話をして、元気そうに見えたので今度一緒に東京にでも行こうと誘ってみた。 季節もいいし、孫たちも喜ぶ。 しかし、父は首を振った。 気が進まないとのことだった。 母がいれば返答は異なるも…

眼下に広がっていたのは別格の海だった

事前に家内が予約してくれていた。 だから長蛇の列に並ばずとも、人気の店で人気の品をその場で受け取ることができた。 と同時に、タクシーの運転手が「ポーたま」の前にいるわたしたちに声を掛けてくれた。 どこのタクシー会社に配車を頼んだのか忘れていた…

全行程が楽で快適

滞在初日の夕飯は沖縄料理と決めていた。 事前にハレクラニのコンシェルジュに勧めてもらったのが名護にある「ちんぼーら」だった。 ホテルからタクシーで10分ほどの場所、「かねひで喜瀬ビーチパレス」の一階にあった。 とても美味しくかつ席が海に面し雰囲…

欠航と知って青ざめた

前夜、肉を食べ過ぎた。 五十代のわたしたち二人は朝になっても空腹を覚えなかった。 とてもではないが食べられない。 朝食を見送らざるを得なかった。 一方、若き二十代の二人は、目覚めると同時にビュッフェに向かった。 それぞれたっぷり食べたという。 …

カラダを動かしよく食べる

台風14号が近づいて、この日沖縄はその強風圏内に入った。 音を立てて風が吹き荒れ、雨が降り、時折、雨脚が強まった。 わたしたちはホテル内で過ごすしかなかった。 朝食後、家族四人が向かったのはフィットネスでありプールだった。 それぞれが思い思いに…

ひさびさ家族四人大集合

駅前でタクシーに乗り伊丹空港に向かった。 その道中、先に二男から、続いて長男から空港に着いたと連絡があった。 ほっと一安心した。 息子たちを乗せた飛行機は朝7:30に羽田を発ち、わたしたちの乗る飛行機は8:15に伊丹を飛び立った。 それぞれの便を画像…

元を返せば赤の他人であるはずなのに

先日とは異なる客先を訪れた。 業務を終えると夕刻で場所は明石。 そして木曜日はジムが休みで、月火水とノンアルで過ごしていた。 ちょいと寄って帰ることにした。 ぶらり歩いて店を選びテーブル席に腰掛けた。 ビールを喉に流し込む。 職務を終えた解放感…

人生のうちいちばんいい時間

やれやれこの日も無事に終わった。 電車を降りると安堵感が胸にじんわり広がった。 家へと向かっていると、左手の道から知った顔が歩いてくるのが見え足を止めた。 家内だった。 どうやら同じ電車に乗っていたようである。 並んで歩く。 カリスマのヘッドス…

父子三人、趣味が共通

何か購入があった旨の確認メールが届いた。 アマゾンの履歴をみるとプライム・ビデオで長男が『夜と霧』を購入していた。 その昔、わたしはよく映画をみていた。 いい映画があればそのDVDを息子らに渡し、是非とも観るよう促した。 勉強しろと息子に言ったこ…

第二の人生のスタートライン

パスポートの切替に戸籍謄本が必要だというので、朝、市役所の支所に立ち寄らねばならなかった。 歩くには遠く、クルマだと大げさすぎる。 わたしは自転車にまたがった。 気温がぐんぐん上昇し盛夏へと向かい始める秋の朝、自転車で街を駆け風を切って気づい…

見目形とは異なる次元の話

秋の気配も消し飛んだ灼熱の日曜日、昼を前に電車で神戸に向かった。 元町で降り、まずは腹ごしらえしようとなった。 先日訪れた満園を再訪した。 カンカン照りのなか歩いて、だから昼から飲むビールが実に美味しい。 朝一でジムにてワークアウトも済ませて…

絶対に失いたくないものがある

実家に寄った。 この日も家内が焼いてくれた肉を携えた。 父は喜んで言った。 ほんま、おまえの嫁さんが焼いてくれる肉はおいしいわ。 小一時間ほど喋った。 妹の娘たちがともに大学生でみな東京で暮らす。 先日、うちの息子らと一緒に赤坂で焼肉を食べたと…

ヒトの暮らしのデフォルト

子どもたちが小さかった頃、しばしば明石を訪れた。 おいしい寿司屋があるからその後も夫婦で訪れて、そのうちどういう訳かそこに複数のお客さんができ、仕事でも足を運ぶようになった。 ここら近辺にはない港町といった風情を醸し、だから明石に赴く際はち…

いついつまでも最大の恩人

前夜、そこそこ飲んだ。 だから翌日は質素に暮らしてバランスを取る。 朝、炭水化物を控え玄米お結び一個にとどめ、昼はゆで卵だけで過ごした。 木曜はジムが休みなので、仕事後、武庫川を走った。 空気がすっかり秋の趣きを帯びてやわらかく、走り出した時…

距離を置けば済む話

仕事で遅くなった。 こんなときは柔軟に対応するに限る。 ジムを休んで禁酒も一休み。 阿倍野にいたからそこらで飲んで帰ることにした。 まだコロナ禍が過ぎ去った訳でもないのに、どの飲み屋も活況を呈していた。 どうなのだろう。 もう普通に飲み会など催…

三つの窓から風が吹き込む

時刻は夜十時を回ったところ。 台風が過ぎ雨はあがって、裏庭で鳴く虫の音を運んでひんやりとした風が窓から吹き込む。 そろそろ秋、そんな情緒にふけっていると電話が鳴った。 一週間に及ぶ菅平での練習合宿を終え、間をおかずゼミ合宿が続く。 松山行きの…

ちょっと間を置くことで雲泥の差

今日はしんどい。 一日くらいさぼってもいいのではないか。 そう思う一方、ジムに行けば充足感が得られることも知っている。 二つの思いに引き裂かれ迷いに迷う。 が、家内がさっさと支度して、当然といった風にわたしを目で促すので、選択の余地はないに等…

雨に打たれて思い出の地を走った

前日は大雨に見舞われ、鳥羽全域に退避勧告まで発令されていた。 夕刻、あたりを走るつもりだったが断念せざるを得なかった。 明けて朝、幸いにも晴れ模様であった。 朝食後、嬉々としてわたしは外へと走り出た。 鳥羽駅の前を通過し水族館に続く道を南へと…

振り返れば痛快

クルマで鳥羽に向かった。 途中、土山サービスエリアで食事しているとそこに若きラガーマンらの姿があった。 家内がその一人に話しかけた。 どこのチームですか。 関学です。 菅平に行くんですか。 これから名古屋で豊田自動織機と練習試合なんです。 そうな…

源流とも言える場所

ヤン坊とマー坊がうちにやってくる前のこと。 家内はヤンマーの受付に座っていた。 休憩時間、よく待ち合わせて三番街で明石焼きを食べた。 結婚前のことであるから、ともに二十代であった。 やがてヤン坊が11月の早朝に産声をあげ、その二年後、マー坊は12…

初秋から初冬、折々家族で一緒に過ごす

京都のホテルで2日連続フィットネスに通ったから、西宮北口での15回を合算すると、8月はのべにして17回もジムでトレーニングに励んだことになる。 毎週木曜の休館がなければ、一体何回通うことになったのだろう。 そんなことを考えつつ、この日は木曜…

夫婦の時間は子育て後も続く

メッセージが届いた。 待ち合わせの場所へと向かうため、わたしは事務所を後にした。 外は灼熱の暑さだった。 肌が焦げつくような直射に思わず顔面が歪む。 長堀通りを松屋町に向かって数分のところに目的地はあった。 まだ先にあるのに香辛料の匂いが鼻孔を…