KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

最も得をしたのはわたし

春が刻一刻と近づく月末、息子たちのための家賃を払い生活費を送って思う。 まもなく長男が卒業となり自活をはじめる。 学費も合わせるとそこそこの額であったが、それがいつまでも続く訳ではないのだった。 振り返れば実に感慨深い。 子らの成長に伴いなん…

五十を過ぎて幸福体質がますます強化洗練されていく

晴天の日曜日、家内は旅先にあって留守。 早朝、いつもと同じ時間に目が覚めて、特にすることが何もない。 だからまず先、普段と同様にランニングを済ませることにした。 気温が1℃しかなく寒さがこたえるが、その分、かすかに感じる春の到来を心から喜ぶこ…

振られることで世界が広がる

走って泳いで筋トレし、さあ夕飯だと意気込んだ。 ジムを後にし、いつものとおり西宮北口の大松に足を向けた。 夕暮れどき繁華街に光がともりはじめ、わたしの気持ちは賑わいの度を増していった。 まもなく大松。 気持ちがはやった。 入り口で手を消毒し、し…

覇気は順繰りに植え替えられていく

雨が降り続いていたので、駅までクルマで迎えに来てもらった。 助手席に乗るなり、言われた。 「やっぱりこわそうな人に見えますね」 迎えに来てくださった事業主は長く地元スポーツチームの総監督の座にあって強面で有名。 対すれば誰だって最敬礼にて直立…

人は溢れ出しかつ同時に閉じられている存在

祝日の朝、家内と共に梅田へと出かけた。 日頃は仕事の行き来で素通りするばかりだが、関西最大の繁華街でありかつ電車で15分と至近。 たまにはそこで遊ぼうとなったのだった。 人で混み合う前を狙って買い物を済ませるつもりが、すでに大勢の人で賑わって、…

反射神経は生まれつき鈍かった

先日、神戸で昼を食べていたときのことである。 カウンター席だけの手狭な洋食屋で、客はみな厨房に向いて座る。 背中側に畳一畳分くらいのスペースがあって、客はめいめい無造作に手荷物をそこに置いていた。 わたしのかばんには大事な書類が入っていた。 …

この一本道を更にまっすぐ突き進む

業務が押して帰りが遅くなった。 凍てつく寒さの神戸を歩きそこらで食べて帰ろうと思ったが、結局、地元に戻って定番の店に落ち着いた。 隣席が勤め人風の一人客だった。 日中、別の世界を生き、そして夜の同時刻、こうして同じ場所にたどり着く。 そんな見…

出だしさえ乗り切れば後は楽しい

鶏ガラで出汁を取ったスープに、いかりスーパーで買ってきた春雨が入って、これが実に美味しい。 味が柔らかくお腹にやさしく、週の出だしの朝食にもってこいと言えた。 ヨガへと向かう家内のクルマに乗せてもらって事務所に向かった。 相変わらず家内の喋り…

小さな夢を細かく刻んで静かゆっくり時間が進む

朝8時過ぎ、モーニングを求めてクルマで出かけた。 雨の日曜、珈琲の香りがとてもいい。 雨降る街路をぼんやり眺めて家内が言った。 こんなに静かな日曜日はこれまでなかった。 わたしは黙って頷いた。 雨脚が弱まったところで家へと戻り、わたしは武庫川に…

水がおいしく空気もうまい

運動に励み掃除もこなした。 そんな充実の土曜日を過ごし、ジムを終え家で夕飯の時間を迎えた。 家内と並んで鍋をつついて、家内の話に耳を傾けた。 同じ料理教室に通ううら若き女子の話になって、女子の子どもたちがまだ小さく可愛らしく、そのインスタを見…

わたしひとりアホみたいに過ごす訳にはいかない

金曜は週末。 だから仕事が終われば、さあ乾杯となるところ、結局この日はノンアルで過ごした。 仕事を終えての帰途、今夜の飲み物を調達しようと酒屋に寄った。 が、しかしワインのボトルに手を伸ばしたところでわたしの心が囁いた。 これも単なる習慣。 ほ…

開店したばかりでいきなり凄い

思ったより仕事が長引いた。 すでに予約の時間を過ぎていたので、家内に先に行くよう促した。 わたしは後を追う形で店へと急いだ。 当初の予定より20分遅れで店に着き、家内の隣に腰掛けた。 ちょうど二品目が配せられたときであったから、遅れを取り戻すこ…

夢は現実以上に示唆に富む

夢をみた。 場所は高校。 朝、遅刻し、わたしは体育教師にこっぴどく叱られた。 そんなわたしをなぐさめ、アキオが学食で昼飯をおごってくれた。 一緒にきつねうどんを頼み、アキオがPayPayで支払ったからそこで目が覚めた。 当時、アキオは大阪星光33期のな…

いい歳をしてがつがつ食べた

以前と比べ格段に電話の数が減った。 メールであればいわば試験の設問が増えるだけのことでありそのままマルチタスクで対応できるが、電話の場合、いったんすべての手を止めることになる。 そのたびまた始めねばならず、このプロセスも積み重なると結構重い…

ラグビーをやらせてくれてありがとう

春を思わせる陽気に恵まれた日曜日、家内と連れ立ち三田のアウトレットへと出かけた。 オープンと同時に各店舗を見て回り、まずはマーガレット・ハウエルで、そしてブルックス・ブラザーズでシャツや春物のニットなどを選んだ。 選定の際には息子たちに写メ…

山から里へと戻った日

目覚めると胸がすくような青空が広がっていた。 窓を開けその青空を部屋へと呼び込んだ。 清涼な風が部屋に吹き込んでくる。 山間の緑の香をふんだんに含んでいるから実にかぐわしい。 その風のリズムとシンクロし、細い白波が重なったり離れたりする。 時が…

今年も泊まりがけでお伊勢参り

乗り換えの際、鶴橋界隈で軽食を買ってドトールにて時間を潰した。 定刻、特急しまかぜに乗ってあっという間、伊勢市に到着した。 天気はあいにくの雨だったが、伊勢神宮に降る雨は繊細に映って柔らかく、神域の美しさを印象深く、更に神々しいものにしてい…

「役」と呼ぶしかないような非常事態

大学入試のため長男も二男も上京した。 出発日はともに2月11日。 すべて同じ大学、同じ学部を同じ日程で受験した。 長男のときは2019年。 2月の段階ではまだ年号が平成だった。 二男のときは2021年。 元号で言うと令和3年ということになる。 うちの歴史…

目的の次元が異なるからやる気も別格

ヨガ仲間との交流を通じ、カレーの味が格段に増した。 これは思ってもみない副産物だった。 スパイスについて詳しくなり、そうなると実践せずにはいられない家内であるからネパールや南インドで用いられる本格的なスパイスが家で使われるようになった。 そし…

人生の先輩は大勢いた方がいい

大学3年の夏のこと。 就職活動が本格化し、息子の人間関係に大きな変化が訪れた。 横の関係は中高大と継続して充実し広がりを増していたが、それが縦へと一気に伸びた。 もちろん部活などを通じ先輩らとの交流はあった。 しかし、それはあくまで狭い世界で…

どこに焦点を当てるかで過程と結果が様変わりする

さて、仕事後に何をしようか。 夕暮れの街をぶらついて目についた飲み屋の暖簾をくぐる。 カウンター席に腰掛けて、まずはビールから。 迷いなく、これがいちばん。 理想の夕刻と呼ぶにふさわしい。 過去を振り返っても、わたしはしばしばそのように過ごして…

体調管理について新しい領域が切り拓かれた

ぬかるみに足を取られたようなものである。 一歩が一歩が重く感じられ、歩を進めるのにいちいち難儀する。 普段なら颯爽と駆け足で行き過ぎる行程で足踏みし、実にもどかしいがしかし気力だけではどうにもならない。 疲労があると決まってそうなる。 放置す…

家を語ることは家族について話すのと同じこと

朝8時前には家を出た。 雲ひとつなく、空には昇り始めたばかりの太陽の姿だけがあった。 風は冷たいが、この分で行くとまもなく太陽の独壇場になるに違いなかった。 遮るものなく陽の光が降り注ぎ、昼には汗ばむ陽気に恵まれることだろう。 それでも冷え込…

料理の出来不出来が多くを語る

朝方は冷え込んだが日中になってぐんぐん気温が上がった。 着実に春が近づいている。 そんな春を感じさせる陽気に身をひたし8km走った。 これで準備万端。 食事前の腹ごなしとして十分であった。 ジムを終えた家内と合流し向かうは北野坂木下。 開店してま…

楽しいけれど悲しい

そろそろ夏休みの計画を立てよう。 家内に背を押され夕飯を食べつつ旅程について考えた。 このほど50歳になったキムタクが言ったそうである。 海を楽しむ夏休みはあとたったの20回しかない。 家内からそんな話を聞いて、わたしは韓流ドラマを思い浮かべた。 …

つべこべ言わず今日も回って明日も回る

朝、家内がサカイの冷麺を茹でてくれた。 店で食べると麺が気抜けするほど柔らかいが、家内が作るとアルデンテな仕上がりで店よりおいしい。 デザートにいちご大福を半分に分けて食べ、わたしは仕事に出た。 事務所にてひとしきり業務に没頭しているとまもな…

素朴な土産がコミュニケーションに一役買う

反響が続々と寄せられた。 長男からは「お好み焼きおいしゅーうございました」、二男からは「ハンバーグ過去一美味しかったです。おこわも」とのメッセージが届いた。 これで家内は報われる。 息子たちに手作りの料理をたっぷり送って、喜ばれた。 寒い日が…

怒ることなど何もない

怒ったら怖い。 息子たちはそう思っているようだが、これまで一度もわたしは彼らに対し怒ったことがない。 小さい頃はやんちゃで、中学高校でも素行が模範的という訳ではなかった。 だから、学校の先生には何度か強く叱られていたようである。 が、わたしか…