2026-06-01から1ヶ月間の記事一覧
家内は現れるのか。 やはりそのまま引き返してしまうのか。 気を揉みながらの食事になった。 しかも向かいには顧問先の社長夫妻。 串を口に運ぶたび「うまい」とは思うものの、その味をじっくり咀嚼する余裕はなかった。 一時間経過したところで家内が現れた…
タクシーに乗り込み、「西天満4−7−7」と行き先を告げた。 正確に聞き取れなかったらしく、二度、三度、繰り返した。 運転手は頷いた。 ああ、やれやれ。 目まぐるしい一日だった。 週末金曜、最後の予定は顧問先との会食だった。 待ち合わせは午後六時。 …
台風が二つ近づき、近畿地方も激しい雨に見舞われた。 週末の金曜、朝からダイヤが大幅に乱れていた。 昼のアポに間に合うよう、少し早めに家を出た。 西宮あたりは雨脚が落ち着いていた。 神戸線で順調に大阪駅へ。 が、雨の中心は東へ移り、着いた頃には街…
いまは順調。 仕事は回り、カラダも動く。 たまに問題が起きても、切り抜けられる。 油が乗っている、というやつである。 しかし、この景色がいつまでも続くわけではないだろう。 いずれカラダは衰え、動ける範囲は狭まっていく。 万物は等しく翳り、いろい…
英語ができないと話にならない。 職場でそう言われて以来、昼休みに二男はオンライン英会話を欠かさない。 語学は一朝一夕では身につかない。 毎日コツコツと積み上げているものはやがて世界へと羽ばたくための確かな武器になっていくことだろう。 振り返れ…
いよいよ来週。 長男がニューヨークへと赴く。 現地に到着するやいなや日帰り出張も控えている。 トロントまで行って帰るというから、なかなかにハードな幕開けである。 なんであれ、やはり英語。 その原点をたどれば、西大和に行き着く。 中学1年の担任が…
今年に入ってから、写真を撮らなくなった。 以前は家内への報告を兼ね、ランチを写真で送っていた。 それが習慣になり、やがてこの日記にも添えるようになった。 が、忙しさが増し、いつしか負担になった。 日記を続けることを優先するなら、省くべきは写真…
火曜の朝、家内から電話があった。 これから石垣空港へ向かい、帰阪の途につく。 素晴らしい旅になった。 やりたいことは全部やった、とのことだった。 夫冥利に尽きる、とはこのことだろう。 女房が満足している。 それがわたしの心も満たす。 振り返れば結…
昨年二月に石垣島を訪れた。 そのときは、小雨混じりの日が続いた。 南国らしい鮮やかな色彩は、薄い雲の向こう側に隠れたままだった。 それはそれで情緒深かったものの、内省的な旅といった趣きとなった。 ところが今回は違った。 連日、見事な晴天が続いた…
父が施設を出て、自宅へと戻る日がやってきた。 もちろん、わたしが付き添った。 出発の際、さっそく一悶着あった。 父は車椅子に乗るのを拒んだ。 安全のためである。 言葉を尽くし、ようやく父が折れた。 父にとっては念願が叶う日だった。 が、送り届ける…
木曜日、家内が石垣島へと飛び立った。 もともとは二人で出掛ける予定だった。 が、わたしは行けなくなった。 結果、旅程は二泊三日から五泊六日へと拡張した。 わたしという制約が外れ、旅のサイズが家内仕様になったのだった。 出発前、家内はかなりの量の…
夕刻、武庫川に出てひとっ走りした。 その帰途、iPhoneに目をやると息子たちからメッセージが届いていた。 まず長男。 「バチボコ、売上に貢献した」 何をどうしたのか。 詳しいことは分からないが、仕事がうまくいったことだけは伝わってくる。 遠く離れた…
この日の主役は、昼の一席だった。 朝食の時間は7時30分。 熟睡していたはずだが、体内時計が働いたのだろうか。 目が覚めて時計をみると、7時27分だった。 家内を起こし、階下のレストランへ向かった。 昨晩と同じ女性スタッフがにこやかに迎え、席へと案内…
淡路夢泉景の夕食は、期待をはるかに超えるものだった。 献立を眺めるだけでも、この島の海と大地の豊かさが伝わってきた。 淡路の旬魚の造り、彩り豊かな前菜、夏の到来を告げる鱧の湯引き。 玉葱の甘みを閉じ込めた茶碗蒸しも見事だった。 メインには香ば…
淡路島に用事ができた。 仕事だけで往復するにはあまりに惜しい。 日頃頑張っている。 こうした機会を捉え羽根を伸ばす。 それでもバチは当たらないだろう。 業務の予定を入れ、ほぼ同時、宿も押さえた。 幸い淡路夢泉景の里楽に空きがあった。 当日の土曜日…
毎日新聞の記事に目が留まった。 京大医学部に在籍しながらラグビー日本代表候補となった大鶴選手のことが紹介されていた。 学業だけでも並大抵ではない。 そのうえで日本代表レベル。 想像を超える。 記事によれば、大鶴選手には目標とする兄がいる。 練習…
寝床でふと思った。 二男が希望していた会社への就職を決めたとき、わたしは心の底から安堵した。 目論んだ通りの専門職を得られるかどうか。 息も詰まるような緊迫感のなかで、わたしは思った。 これさえ決まれば、今後、気を揉むこと一切から解放される。 …
家内はほんとうによく動く。 思いついたらすぐ。 興味を持てばどこへでも足を運ぶ。 じっとしている時間より、動いている時間のほうが長い。 そして、その性質を息子たちは見事に受け継いだ。 二人とも家でじっとしていることなどなかった。 旅先でも貪欲に…
月曜の夜、家内が帰ってきた。 静かだった家にいつもの声が戻って、それだけで空気が変わった。 明けて火曜。 業務の最終地点は阿波座のクリニックだった。 仕事を終えて外へ出ると、いつものようにクルマが横付けされていた。 せっかくだから買い物をして帰…
帰途の電車。 車窓の向こう、大阪湾が夕日に染まっていた。 その光景を眺めているうち、ふとイルカの「海岸通」が頭に浮かんだ。 Spotifyで探してクリックすると、あの旋律が流れはじめた。 「港に沈む夕日がとてもきれいですね」 目の前の情景と、胸の奥の…
楽をするために生きているわけではない。 そうしみじみと思う。 この週末、家内がソウルへ出かけた。 家族にとって、家内は羅針盤である。 進むべき方向を示し、ときには耳の痛いことも直言してくれる。 それを煩わしいと思うこともないではないが、いまにし…
一年近くお酒を飲まずに過ごしている。 もっとも、その前から飲まない日々へと舵を切っていたから、いまではそんな暮らしがすっかり当たり前になった。 夜の静かな時間が自分のものになること、そして翌朝の目覚めの清々しさ。 酒を遠ざけたことで得られたも…
週末の金曜。 家内が一人でソウルへと飛び立った。 わたしも一緒に行くはずだった。 が、今回は見送らざるを得なかった。 父がこの週末に施設を退所する運びになっていた。 それに伴い決めねばならないことが多々あった。 意思決定を担っているのは他でもな…
先日のこと。 岸和田で業務があった。 電車だと2時間近くかかるが、クルマだと1時間。 家内が言った。 送っていく。 遠慮なく助手席に腰を落ち着けた。 海と空の青がひと続きになって広がる湾岸線を突っ走り、道中、家内の二万語に耳を傾けた。 仕事に出か…
お腹が空いた。 ラーメンを食べよう。 朝9時だったが、家内がそう言ったので八重洲の地下街へ向かうことにした。 ホテルの外へ出ると、風はまだ爽やかだった。 しかし日差しには、すでに夏の気配が混じっていた。 駅へ向かう人波のなかに若き社会人たちの姿…
日曜の朝、久しぶりにゆっくり眠った。 散歩に出たのは午前11時前だった。 前日より涼しい。 家内とのんびり歩き、丸善をのぞき高島屋をぶらついた。 そうそうと言って家内が和食器を選んだ。 この冬、二男がマンチェスターで過ごした。 そのときお世話にな…
店を後にし、信濃町駅で皆と握手を交わした。 次はラグビー。 早明戦で会おう。 そんな言葉を残し、それぞれが帰途についた。 が、ツジくんとはまだ話があった。 半ば強引にタクシーへ押し込み、根津へ移動した。 ちょうどその頃、家内と二男が根津のフレン…
慶應の先発はエース渡辺だった。 早稲田打線は手こずるに違いなかった。 しかし試合は意外な幕開けを迎えた。 もともとわたしは横浜高校出身の阿部を見るのを楽しみにしていた。 が、先頭打者として打席に立ったのは、この日が初のベンチ入り、初打席という…
早慶の意地と誇りがぶつかり合う。 神宮球場はすでに独特の熱気に包まれていた。 人混みを縫った。 老若男女が詰めかけ、活気に満ちていた。 一塁側の三番入口へと急いだ。 そこに変わらぬ顔ぶれが待っていた。 「やあ」と手を挙げ、ツジくんからチケットを…
土曜の朝、家内とともに家を出た。 いつもより一時間ほど早い出発だった。 新大阪駅に着くと、構内は意外なほど空いていた。 いつも長蛇の列ができていて見向きもしなかった「くくる」のたこ焼きも、この日はすぐに買えた。 8時過ぎ、人波が押し寄せる前の…