KORANIKATARU

子らに語る時々日記

同窓生は大切な身内

電話が鳴ったとき、家内は英会話レッスンの真っ最中だった。 わたしが受話器に手を伸ばした。 家で固定電話が鳴ることはほとんどない。 前夜は夕食時にかかってきた。 読売新聞の勧誘だった。 押し売りは困ります、とだけ言って電話を切った。 また何か営業…

いろいろなことが似通っていく

作業環境は結局、似通ったものになっていく。 息子二人に買った最新のMacBookAirが軽くて速く、とても使いやすい。 わたしも使って気に入って、自宅の他、事務所用にも色違いを置くことにした。 自宅からでも持ち出せて、事務所からでも持ち出せる。 これで…

子らが善のパワーを充填する

業務を終えて夕刻、雨のなか西宮北口駅まで歩いた。 阪急電車に乗って二駅先、塚口駅で降り家内に電話すると「たったいま着いた」とのこと。 旅券事務所で待ち合わせ、10年更新のパスポートを受け取った。 次に受け取るときには還暦を過ぎている。 そんなこ…

分厚い壁はピクリとも動かなかった

ユニフォームが8年もののお古であるとそのときはじめて知った。 流行遅れの型であることは我慢できても、綻びなどだんだん取り繕えなくなってきた。 クラブ用のショルダーバッグもチャックがすぐに壊れて耐久性がない。 この際、他の部が持つようなリュック…

互いが実にいい話し相手

家族4人がラインで繋がっている。 この日の午後、長男がメッセージを発しそれが合図となって、各自それぞれの場所にて一つの画面に集まった。 大使館でのインターンシップがいよいよ始まる。 様々なスケジュールが組まれるなか、来週は大使に随行し国会議員…

女房と二人、家で食事し映画を観た

日曜日、空晴れ渡る静かな朝。 爽やかな緑風に誘われ窓際に立った。 目の前の公園で、母が子を特訓している。 母が次々とボールを投げ、子が打ち返す。 クッションの弱いボールだから飛距離は出ない。 真芯で捉えたときだけ母の足元までボールが届く。 ここ…

居住する時間の質の変化

誰にだって連続記録というものがある。 今日を含め連続2,169日。 一日も欠かさずこの日記は継続している。 禁煙だって今日で5,427日の継続をみた。 単なる習慣。 続けたから続いた。 それだけのことである。 お酒については、口にしなくなって今日で5日目と…

友がみな我より偉い

つい先日まで受験生の親という立場だったから関心がない訳ではなく、子らが早慶に進んだから、ついつい夫婦揃ってYouTubeで早慶受験といった学歴動画をみてしまう。 この日も家内と夕飯をともにしながらひとつ見て、子ども相手の与太話であるにせよ、なんと…

原初の時間との再会

食べる端から家内がバゲットを切り分けハムとチーズを挟んでくれる。 向かい合って食べ、飲み物はゲロルシュタイナー。 わたしがお酒を飲むから家内も一緒に飲んでいただけであり、わたしが炭酸水を飲むなら家内もそれで構わないのだった。 平穏な夕飯を終え…

子どもの日、子らに学ぶ

息子らとは30ほど歳が離れている。 この30年を振り返り、彼らがわたしの年齢に達する30年を想像してみた。 属する階層を異にする。 そう言うしかないほどの差をありありと感じた。 わたしはと言えば、数々のチャンスを傍観しのんべんだらり無為に過ごしてき…

行って帰って頭に浮かぶのは息子たちのこと

祝日にはこうあってほしいというような晴天。 初夏の陽気に誘われて、武庫川沿いを走った。 水流と土と木々の香りが相まって颯々と吹き渡る風が実に心地いい。 走ること自体の幸福にひたりつつ海へと向かい、いつしか頭に二男のことが浮かんだ。 わたしには…

東京からの声に耳を澄ませる

祝日の朝、ジムにひと気はなく老夫婦が一組いただけだった。 婦人はただバイクをこぎ、夫はあれやこれやマシンを渡り歩いていた。 婦人はただの付添い、そう見えた。 ひととおりのメニューをこなし外に出るとちょうど真ん前。 その老夫婦が信号待ちをしてい…

その昔、浅草での一場面

わたしはその場に居合わせなかった。 浅草でのこと。 仲見世の一角で家内と二男が串団子を買った。 店先の端で食べていると、隣の店主が凄い剣幕で店を飛び出してきた。 「迷惑だ、そこで食べるな」 二男は一喝された。 二男の立ち位置が隣の店に少し被って…

初老夫婦の共通の楽しみ

もともとこのGWは家内と一緒に東京で遊ぶ予定であった。 5月3日にまるで惑星直列、家族4人全員のスケジュールが合致するのだからそれ以外の選択肢はなかった。 その日に合わせ旅程を組んでいた。 が、同時期に非常事態宣言期間が覆い被さった。 家族で話し…

仕事の喜びは相手が喜んでくれること

職住近接。 寝室を出て廊下を跨げば書斎。 朝4時過ぎ、デスクに向かう。 コックピットに入るようなもの。 寝床よりもはるかに落ち着く。 ただただ仕事と向き合う時間を過ごす。 集中度はかなり高い。 ひと仕事終えて朝食を済ませ、もうひと仕事してから事務…

雨降る祝日、カネちゃんが家まで来てくれた

高熱が出て母がうずくまっている。 妹から伝えられる詳細を聞いて水曜夜、急ぎ親元に駆けつけた。 近所の病院の診察だけでは心許ない。 一刻を争う状況なのかもしれない。 救急車を呼ぶべきか。 が、素人同士が話し合ったところで埒は明かない。 金城先生に…

如何ともし難い幸福体質

ジャスミンの香りは夜に増す。 昼、平野の丸徳でにんにくラーメンを食べ、その濃厚な匂いがカラダにまとわりついていたが、リビングに満ちる甘い香りで中和されたような気がした。 ため息でも漏れたのだろう。 帰宅したばかりのわたしの疲労を察知した家内が…

事務所移転の転地効果

陽光を受け新緑が目にも鮮やか涼風にそよぐ。 その向こうは青一色。 あまりに心地よく自転車を漕ぐだけで笑みがこぼれた。 この日、家内は自転車を駆って事務所界隈を縦横無尽に走破した。 その昔、城主に仕える実務家たちが暮らす町であったから、大阪の谷…

思考は巡り巡って自らに向いた

テレビは要らない。 当初から長男がそう言っていたから、テレビを送ったのは上京して数ヶ月も経った8月のことだった。 二男も同様。 テレビは不要と言って欲しがらない。 しかし、このご時世。 何かあったとき、社会の窓として必要になることもあるだろう。…

天気は終始快晴だった

日曜朝、カラダは完全に回復していた。 未明の時刻。 荷物を積んでクルマを東へと走らせた。 月末に旧事務所にて最終の撤去作業が行われる。 料金はトラック一台分で定額。 この際、家にある不要物も一緒に処分してもらうことにしたのだった。 運び終えてよ…

若いようでいてもう若くはない

この歳になると疲労の到来に時間差が生じる。 引っ越し作業で生じたはずの週始めの疲労が木曜になって全身に兆し土曜にどっと押し寄せてきた。 思考のグリップが利かず意識朦朧、全身に倦怠感が巣食って動きは緩慢。 こうなるともはや人の手を借りないことに…

夫婦であることの実感

自室に小窓があってその向こう、階下にリビングがあり朝そこで家内が家事に勤しんでいる。 吹き抜けだから声がよくとおり、小窓を通じ言葉が行き交う。 食事の用意ができた、そう声が掛かれば階下に降り、こんどはキッチンカウンター越しに言葉を交わす。 場…

龍虎の背後に大魔神

時刻はまもなく朝5時。 自室で仕事していると、家内が起き出しキッチンにて作業が始まった。 クロネコヤマトの集荷場が朝8時に開く。 まず今日は二男あての料理を仕上げ、朝一番で発送するのだという。 見るとここ数日の集大成がダンボールを囲んで一堂に…

「もし」の側にいたとすれば怖気が走る

3月5日、下北沢にて長男の新生活が始まり、同月28日、西早稲田にて二男の東京暮らしが始まった。 そして、4月20日、わたしも新しい地にて業務を開始。 家内の持ち場が自宅だとすれば、四枚の皿が各地にて勢いよく回り始めたようなものである。 各自が日々交…

事務所移転の思わぬ副産物

引っ越しを経てチームの一体感は増し、場所は谷町、仕事もしやすい。 昨日午後、新事務所にて小一時間ではあったが業務に従事した。 窓から吹き込む風が清涼に香って、まさに新居にいるみたい。 心新たになることは清々しく、しばらくその心地よさにひたった…

さあこれから、まだまだこれから

業者に頼む。 そう言うと、彼らはびっくりしたような顔をした。 これくらいの量、自分らで運べますよ。 彼らの余裕の笑顔につられ、週のはじめの月曜、わたしたちは自力で引っ越しを敢行することになった。 思った以上に作業は骨折りとなった。 結果、わたし…

ある日曜日の記録、走り書き

日曜早朝、夫婦でジムに出かけてカラダを鍛えた。 先週に引き続き昼前、JRに乗って京都に向かった。 有次の鍋に補修が必要だったし先週買った家内のヨガウェアの交換もあった。 着いてすぐ伊勢丹で昼にした。 和久傳のカウンターに並んで座った。 ずらり居並…

受け継がれたものは数知れない

未明の時刻、午前5時。 ガソリンを満タンにし事務所に向かった。 引っ越しを前に私物を整理しなければならなかった。 家に持ち帰るものをクルマに搬入し、幾つかの荷物はクロネコヤマトに頼み、捨てるものは撤去屋に任せ、本はブックオフに引き取りを頼んだ…

献身する側からの引退

仕事を終え梅田で家内と合流した。 ヘッドスパを受けたばかりで家内は元気ハツラツ。 予約が取れないほどの人気店だそうで次は6月だという。 子育てを始めとし、長きに渡って家内は献身する側にあった。 今後は必要なケアをたっぷりと受け帳尻を合わせても…

家内には息子が二人

パソコンデータを整理していて古い音声データと出くわした。 園児の頃だろうか。 二男と家内が会話している。 当時はただただ小さくかわいいいだけであったから、その言葉がどの程度の深みから発せられているのか考えもしなかった。 幼く辿々しい口調であっ…