KORANIKATARU

子らに語る時々日記

天六・福効医院祝開院5周年

福効医院が今年の5月で開院5周年を迎えた。
小雨降る中、お祝いの会が催される新福島の「味とく家」へ向かう。

二階貸切の座敷に上がると、既にフォーユーの相良さん、この6月に都島で開業されたばかりの神経内科氷室クリニックの院長が着席されていた。
氷室院長については天才的な医師であるとかねがね聞かされておりお目にかかれ光栄ですとまずは末席に腰おろし駆けつけ一杯。

次に章夫が現れ、そして続々と参加者が集まり座敷が埋まっていく。
そして吹田千里山の森内科クリニック院長も現れた。
イケメンだ。

主役となる天六のいんちょ夫妻が現れ、記念品となる「福効医院特製トイレットペーパー」が配られる。
福効医院のシンボルマークとともに、「ちゃんとふくこう」と記されている。
しかし、我が家では使わず大事にとっておくつもりだ。

「福」に「効」くはずである。
我が家も御利益に与りたい。
万一トイレットペーパーを欠く極貧状態に至ったとしても神棚に鎮座する「福効ペーパー」をそのような用途で使うことはあり得ない。

我が家にはトイレが二つある。
そのように欲張ったことを伝えると、院長は黙ってもう一つを私の懐に忍ばせてくれた。
かたじけない。

雨が降り続いた今週、移動距離も作業量もまたのしかかる負荷も相当なものであった。
山林で木の実拾いつつ平原でマンモス仕留め、浅瀬でシジミ拾いつつ沖合で潮吹く巨魚を生け捕りにするといった何が何だか分からないような忙しさであった。

親密な雰囲気のなか、お酒を酌み交わし語らうことで、一週間の疲労がじんわりと癒えてゆく。
別段構えるような気遣いは不要であり、ブロークンな気軽さのなか、睦まじく和やかな温かみが行き交う。
何と心地のいいことだろう。

そもそも福効医院院長の人間性がそうであり、そこに田中内科クリニックの田中院長の熱源が加わりその温かみが上書き倍加される。
温熱が隅々まで行き渡り、良好穏やかな交流のなかいつまでもホカホカ感が保温され続けるかのようだ。
お酒がすすみ会話がはずむ。

素晴らしい人間関係というのは実に素晴らしい。
同語反復でしか語り得ない素晴らしさである。

氏野先生が現れ、ミヤネ屋で心筋梗塞の解説してたのを観たよ観たよと乾杯し、子の受験談義などで盛り上がる。
更にお酒がすすみ、ますますお酒がすすむ。

先日天満で時間が空いて福効医院へ向かった際はあいにく昼休みであった。
また近々改めて訪れよう。
僅か5年で大阪屈指のクリニックとなり、この先ますます大阪市北区の方々から厚い信望を集めるのみならず、周辺地域に対してもその貢献度合いをじわじわと増してゆくことだろう。

11時過ぎ、散会となった。
雨はあがり、味とく家の軒先で名残惜しむように天六のいんちょを囲みつつ各々帰途につく。
かばんに入らないのだろうか、手にトイレットペーパーを携え歩く医師の集団に親近感湧くような可笑しみを感じる。

鷲尾先生と東西線に乗って帰る。
健脚の働き盛りが終電あるうちにタクシーになど乗るはずもない。

私の自宅前、鷲尾先生と別れ際、二男が三階から顔を出す。
鷲尾先生が優しくおやすみと声をかけ、照れながら、二男も挨拶を返す。
何とも締めくくりのいい、素晴らしい一日となった。

福効医院開院十周年のとき、この日を懐かしく振り返ることだろう。