移動中メールで家人と軽く口論になる。
こっちが是で相手が非、立場をそっくり入れ変えて見れば向こうが是でこちらが非。
やりとりを俯瞰すれば双方同じような趣旨のことを言っている。
それで気づいた。
うまくいかないような何事かの原因を身近にいる相手に投影しているだけで非とあげつらう何か実体が相手のなかにある訳ではない。
同じ問題を共有しているからこそ、たまに生じる不本意感を連れ合いにぶつけることになる。
つまり夫婦の口論を静かな気持ちで見返せば連帯の裏返しということである。
長年連れ添えば定番の口喧嘩がひとくさり揃う。
そのやりとりができるのは、連れ合いたった一人だけである。