KORANIKATARU

子らに語る時々日記

男三人はしご酒した記念すべき夜


男同士で酒酌み交わすなら、北新地の五鉄が呑み場とはしては最良であろう。

昨夕午後6時半、壮年男子3人が一列並んでカウンターに着席した。
まずは生ビール。

色取り取り、お酒のオールスターといっても過言ではないほど良い酒が店に結集している。
だからもちろん、ビールは喉潤す最初の一杯だけに留める。

後は目利き店主のお薦めに従い、日本酒、焼酎、ウイスキー、ワイン、全球種どれもこれもがとびきり級のお酒を堪能することになる。

3時間以上飲み続けるがあっと言う間、まさに夢見の時間といったようなもの。
お酒の来歴や特色など説明受けながらであるから、まるで全国各地を旅するような気分を満喫できる。

そして、妙妙たるお酒のラインアップに加えて、あろうことか料理も格別。
刺身におでんに焼鳥にお肉、すべて料理が素晴らしい。

最後は、誰もが特製のにゅうめんで〆る。
出汁が優しくお酒を中和し、量もほどよく小腹はそこで幸福のピークを迎えることになる。

こんな呑み場は、他にない。
また来ようと三人で話し合っていると、夜遅く、暖簾をくぐる者があった。

谷口であった。
世間は狭い。
思いがけず33期に出合い、声掛け合う。

谷口に相良さんを紹介する。
相良さんに会えてラッキーだった、後々谷口はこの夜のことをそのように振り返ることであろう。


五鉄に引き続き、北新地はシャンプという店に寄って、はしご酒。
カウンターに並んでシャンペンをカジュアルに飲む。
鷲尾先生、相良さんと歓談しつつ、今日を振り返る。

開院し4年目に突入した西宮わしお耳鼻咽喉科であるが、地域近隣の絶大な信頼を得ていること、地元において知らぬ人はない。
しかしそれでも、更により良い医療を目指し提供していきたいという鷲尾院長の熱い思いはますます強くなる一方である。

来院者の期待に応えるためにできることがあれば何でも積極的に取り組んでいこうという意欲はかねてから並々ならぬ域であり、それだけでなく、スタッフにとっても医院関係者にとっても地域にとっても、全方位的により良いクリニック作りを自ら先頭に立って牽引していこうという強固な意志が内奥で溢れ出さんばかり、静かにたぎっている。

傍で見ていて、とめどないような情熱とパワーを感じる。

最適解を求め、それが見出だせるのであれば、そこに向かっていく。
そして、実行し検証し、次なる最適解を突き詰めていく。
頭脳とハートが相伴ってはじめてできることだろう。

そして、それを一人、個人プレーでするのではない。
自らをレベルアップしようと努力するだけでなく、周囲をも押し上げようと心を砕いて手助けする。
全員を見渡すその眼はサッカーのミッドフィルダーのようなものであろうか。

鷲尾先生が耳鼻咽喉科の専門医であるだけでなく、アレルギーの専門医であることも、より良いクリニックを目指すその姿勢を知れば当然のことのように頷ける。

私は知らなかったが、耳鼻咽喉科だけでなくアレルギーの専門医でもある医師は、地元西宮では鷲尾先生だけだという。
そのようなことも声高にせず、あくまでさりげなく本質を追求する院長なのであった。


夜も更け、日付が変わった。

ではそろそろ引き上げようと、MKタクシーの待合所に向かう。
いやあ楽しかったねと言葉交わしながら扉を開ける。

なんとそこにも33期を見つけることになった。
待合のベンチに座っていたのは、我らがタコちゃん。
噂をすれば影、どころではなく、タコちゃんはそこにいた。

あれあれ奇遇と互いにびっくり仰天し、20代ならこれも何かのお導き、じゃあ3軒目となるところ、翌日は平日で朝から仕事。
じゃあまたね、と再会を固く誓い合い別れ、各自ねぐらに向かって車中の人となるのであった。

男なら、このように過ごしたい。
まことに、よい夜となった。

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