KORANIKATARU

子らに語る時々日記

明日の朝、アメリカから帰ってくる

アメリカ研修中の行動に関し随行の先生から一斉メールが毎日届く。
それを開封し隅々まで読みまるで我が事のように胸を弾ませる。

各自一週間ほど滞在したホストファミリー宅を後にし向かった先がゴールデンゲートブリッジでありピア39であると知るだけで旅慣れた中年の私でさえ旅情に陶然となり、シリコンバレーでIntel,Yahoo を見学し、Apple、NASAの専門研究員の講演に耳を傾け、Google を車窓より眺め、そして、スタンフォード大学ツアーの後、級友らで自由散策しブックストアで洋書を買いキャンパスの芝生で寝転がって思い思い語り合っているとその様子を聞けばとてもいい経験に恵まれた彼らのことが思い浮かび感涙しそうになる。

全日程を通じ練りに練って吟味し尽くされた充実の内容であって中3の少年らの視野を広げる上でこれほど有意義なプログラムはないであろう。

二週間ほどの旅程であっても中身がこれだけ濃厚であれば子らを触発するに十分。
前途洋々という男子らのなか強く昂ぶって何か期するようなものが胸の内セットされたに違いない。

様々な交流が繰り広げられ、しどろもどろであってもええい儘よと自己を開示しなければならない場面も多々あったであろう。
遠い地にもありありとした生活があり、親密さを築ける人たちがあった。
やがてはどれもこれもが宝物のような思い出として心に染みて永く残ることになる。

そして、アメリカという文明の中心地でひととき過ごし、彼らのなかの世界地図は大きく変化したに違いない。
日本は真ん中にあるのではなく、まさに極東、地図の右端の小さな国だと体感したことであろう。

明日の朝、伊丹空港に凛乎とした西大和中3男子らが帰ってくる。
やっと兄貴に会える。二男は二週間ですら長く感じたようだ、再開の時を首を長くして待っている。

今回の旅を機会とし今後は長男が先導役となり我が家の目を海外へと向けてくれるようになるだろう。
見聞広めることを最優先にして予算を割き二男も引き連れ家族皆であちこち経巡ることにしよう。
それ以上に楽しいことはない。

ところで帰国後の第一声は予想がつく。
カツ丼を食べたい、長男がそう言うのは分かりきったことである。
たけふくが帰国後最初の訪問先となる。

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