KORANIKATARU

子らに語る時々日記

吸って吐いてと仕事する。

月末まで煩忙が続く。

阪神甲子園から半時間は歩く道を選んで家へと帰る。
星も凍りつくような夜道。

ひとときの解放感にひたる。
今日も一日よくやった。

信条は、ちょっとの勝利で大勝利。

気負えば端から負荷が増す。
ちょっと進めば大躍進と自らに甘言ささやき、抜き足差し足で仕事に取り組む。

調子良ければちょっとした忍者程度の小走りにはなって、そうなると忍術の惰性でやめられず、思った以上に仕事が捗ることになる。

慣性の法則は仕事にも当てはまるのだった。
当初から小走り目指せば、心理摩擦係数は巨大な値を示して一歩すら踏み出せなくなる。

コツは、少しでいいのだよと自身をいたわり温かな樹液で包み込むかのように自らを弛緩させること。

抵抗すら示さぬほど心解ければ、いつしか仕事の領域にて意識の芯が屹立し、なんだか分からぬうち大変身、あれもこれもと仕事熱心な自分が姿を現すことになる。

そして夜道に吸い込まれつつ歩くうち、元の自分がいまここへと帰ってくる。
道幅は広く視界は良好。

吸って、吐いてと呼吸するように仕事する。
夜道にほのか暖色が浮かぶ。

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