KORANIKATARU

子らに語る時々日記

その帰りが待ち遠しい

薄暮にかすか秋風混ざる武庫川を走り終え風呂を上がると食事の用意が整っていた。

白ワインを開け乾杯。
ちょうど8時を過ぎたところ。

花火の打ち上がる音が遠くに聞こえ、それが立て続く。
伊丹花火大会が始まったようだった。

耳を澄ませて二人で花火に聞き入り、そして一年前を振り返るような会話となった。

去年の夏は家族で道東の秘境とも呼ぶべき地域を巡る旅をした。
千歳から帰阪し伊丹空港に降り立ったのがこの日と同じくちょうど8時過ぎ。

ターミナルビルの窓の向こう、花火が数発打ち上がって到着ロビーへと向かう旅客の足が止まった。
花火でのお出迎えだと家族で話し合った記憶が新しい。

どうやら無事につつがなく、我が家メンバーはますます健在のまま一年を過ごしたようである。

長男はラグビーの練習に出かけ、汗かいた後仲間で食べるラーメンを楽しみに精出している。
二男は信濃の地で勉強に励んでいるが、さすがに学校屈指の伝統の部活だけあってクラブOBの大学生が合宿に合流していて練習あって、カラダ動かすことを欠かさない。

我が家屈強男子は、ますますその屈強を強めている。

そう話しつつ飲むお酒の美味しいことといったらない。
バケットにアボガドやトマトをのせてつまみとし、ワインを注ぎ合う。

一昨日はわたしの屈強男子友人らの輪に混ざった家内であったが、おそらく、その気立て、若々しさ、母親スピリッツ、ちょっとばかりはまだまだ可愛いそのルックス、そして何より天然度高いユーモラスさで素朴な主婦のいい味出して、それなりの存在感が発揮できたようである。

明日には二男が帰阪する。
ちょっと留守になるだけでも寂しいものでその帰りが待ち遠しい。

また四人勢揃いの夕飯となる。
家内はどんな料理を用意するのだろう。

やはりどうやら待ち遠しい。
そんな思いで過ごす今年8月最後の週末である。

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