KORANIKATARU

子らに語る時々日記

Wherever you go becomes a part of you somehow.

まだ当分先のこと。
そう思っていたが、数日後には出発となる。

その胸中を想像してみる。

一人で東京へ行く、といった話とは異なる。
はるかに遠く言葉も簡単には通じない。

ちょうどいま期末試験の真っ最中。
試験に集中しつつも間近に迫った渡航のことが頭をよぎることだろう。

その歳の頃のわたしなら怖気づいたに違いない。

厄介な状況ばかりが思い浮かんでどの場面でも言葉に詰まって八方塞がり。
孤立無援に陥る想像に押し潰されて、とても試験勉強どころではなかっただろう。

が、わたしとは場数が違う。
小さい頃から各地巡ってきたので旅慣れたものである。

なんとかなるという若気男子の内的統制感は、中3当時のわたしの比ではない。

第一、あの兄貴でさえ何とかなった。
その三倍強い弟に切り抜けられないはずがない。

『訪れる場所はすべて、 何らかの形であなたの一部になる』。
Wherever you go becomes a part of you somehow. − Anita Desai −

出発にあたってはインド人作家アニター・デサイの言葉を胸に刻もう。

すべての場面が血肉となる。

すべてから学ぶ。
そう思えばいろんなシチュエーションを大いに楽しめるはずである。