KORANIKATARU

子らに語る時々日記

題して、ママソニック

午後7時半、助手席のドアが開いた。

家内であった。

わたしはうたた寝から覚めエンジンをかける。

 

アクセルを踏みウィンドウを上げた。

車内に流れ込む冷気は最上であったが、窓を開けたままだと家内の話が聞き取れない。

 

夕飯は肉だという。

すでに家内は買い物を済ませ、ステーキ4枚と赤ワインがその手にあった。

 

家に戻るとちょうど長男が出かけるところだった。

友人宅に泊まるという。

中1からの馴染みの一人であって母同士も仲がいい。

明日は明日でまた別の友人宅に行き、明後日は連れ立ってうちの家に泊まりにくる。

 

学祭前、あれこれ企みあって忙しいのだろう。

 

腹をすかせて夕飯待ちわびていた二男と協力しにんにくをむき、家内は肉を焼く。

キッチンカウンター越し、ワインで乾杯。

二男はペリエ。

 

ここ最近、コーヒーを飲み始めて、食事の際にペリエ。

彼も一丁前男子になったものである。

 

肉が焼きあがって、テーブルを囲む。

4枚を3人で分けて食べるが大半は二男の胃袋へ直行となる。

 

大人は、原木しいたけのチーズ焼きや水なすで十分。

 

食後、リビングでくつろぐ。

夏に二男が滞在したスクールがHPに数々の写真をアップしている。

わたしは二男の写真をダウンロードし皆に転送する。

 

二男は家内にヘッドマッサをしてもらって心地よさそうにしている。

題して、ママソニック。

 

家にあるパナソニックのヘッドスパより気持ちいい。

それでそう名付けられた。

 

一夜明け、引き続き空気は秋の趣き。

 

クルマの助手席に弁当を置く。

朝弁は生姜焼き。

昼弁は酢豚。

 

同じ豚でも異なるフレイバーであるから飽きることはない。

 

扇の要がしっかりしている。

各自が各自の事柄に専念できるのもその恩恵と言えるだろう。