待ち合わせは午後7時、北浜うおじ。
地下鉄北浜駅を降り西に歩いて5分ほど。
2階にあがると、奥に妹尾敏弘、その前に田中新二が座っていた。
遅刻を詫び妹尾くんの横に腰掛ける。
ではそろそろ始めようとビールを注文したとき姜昌勲が現れた。
姜先生はノンアルコールビールを追加した。
刺身の盛り合わせが色鮮やか目に美しく、食べて美味しいので盛り上がる。
存在感たっぷりに鎮座する巨大な骨付きマグロの中落ちを、皆で工作でもするみたいにこそいで食べるが、これまた美味しく場が更に活気づく。
続いて、てんこに盛られたウニが登場し、うおーとわたしたちは原始の民のごとくにどよめいた。
うおじが供する美味絶品に釣られてはしゃいで会は自ずと賑わいを増し、最高潮となったとき、真打ち狭間研至が現れて、時をおかず大浅田寛がしんがりとして登場した。
残念ながら濱口健宏は煩忙のため欠席。
そのため今宵着座した男衆の総合的な男前偏差値は若干目減りとなったかもしれない。
狭間くん、大浅田くんが現れてからは話が早かった。
あっという間に同窓会の式次第が整って、決めるべきことが片付いていった。
そして後は思い思い好き勝手にしゃべる場になって、お開きとなる頃には、中2レベルのノーガードな会話が無限に発散していく場と化した。
最後にラインのグループを作って解散。
店の前で皆と別れ、妹尾くんと途中まで一緒に歩いて淀屋橋駅で別れた。
解散後も余熱冷めやらぬといった感じで、組成されたばかりのライングループ上をメッセージが活発に行き交った。
中2レベルが小2レベルへと降下するのはまもなくのことであった。
帰宅すると、二男が上機嫌であった。
この日、理研主催の生命科学講座に出席し実験でペアとなったのがとてもきれいな女子であったという。
震えるほどにきれい。
彼はそう表現した。
ペアであるから終日一緒。
お昼も二人で食べていろいろ話して打ち解けて、最後には連絡先を交換したというから隅に置けない。
縁というものは意外なところに潜んでいる。
そう実感したことは実験で得た知識以上に貴重な学びであったと言えるだろう。