久々何も仕事のない土曜朝、ソファにカラダ預けて韓流映画を2本観た。
『犯罪都市』と『殺人者の記憶法』。
やはり韓流は何を選んでも外れがない。
学校で言えば隣のクラスは面白いヤツ揃いといった喩えになるだろうか。
美男系に興味はないが、泥臭い無骨系の俳優の磁力が極めて強く活力にあふれて実にいい。
素麺みたいにあっさり淡白なわたしのような男には効果てきめん。
生きるため欠かせないエキスのようなものが身中に入り込み、コシが強くなって出汁にもほどよいアクが出る。
観るだけでそんな気になってくるから不思議なものだ。
韓流に気合注入された後はジム。
一時間ちょいカラダ動かし、サウナに入って週の疲労を駆逐した。
そのうち夕刻。
向かうは実家。
前日買った日本酒を携えた。
父と母そしてわたしの三人で食卓を囲む。
母の手料理を肴に最初は冷蔵庫にあった発泡酒そして日本酒へと移った。
この日母に聞いてはじめて知った。
関空で立ち往生した9,000人のなか、うちの妹夫婦が混ざっていたという。
台風21号が迫る日の午前、渡英するため妹夫婦はクルマで関空に入った。
着いてまもなく空港は機能を停止し、飛行機は飛ばずそこで足止めを食うことになった。
クルマで寝て過ごして2日。
これ以上の待機は無理。
夫はそう判断した。
妻が急病になったと強く訴え押し問答し、非常用の車線を通る許可を得た。
橋を抜け陸地にたどり着いたとき、妹は歓喜し母に電話した。
家に戻ると台風の爪痕がいたる所に見られた。
ここでも活躍したのが妹の夫。
わたしの実家を含め向こう三軒両隣の壊れた屋根をまるでプロの大工みたいに補修して回って隣近所の喝采を浴びた。
わたしは長男であるが役立たず。
書類は書けるがDIYはからっきしである。
機転きいて機動力もある、多芸多才な義弟があって頼もしい。
その武勇伝で父子楽しく酒酌み交わす夕餉となった。