待ち合わせ場所は自由が丘の焼肉漢江。
わたしたち夫婦は店の前に立ちその出現を待った。
日が落ちてからは風も出て気温が下がりずいぶんと過ごしやすくなっていた。
約束の時間5分前、Tシャツと短パンという軽装で以前より精悍さ増した長男が姿を現した。
横浜ベイシェラトンで家族水入らず過ごして以来四ヶ月ぶりの再会だった。
手当たり次第といった風にわたしたちは息子に肉を振る舞い、特選塩タンからハラミ、ロース、カルビを振る舞い、ユッケも生センマイも振る舞い、息子はものの見事に次から次へと肉を平らげ、繰り返し平らげ、それが家内にとってとても嬉しいことだったから息子がもう食べられないと言うのも聞かず更に肉を注文しようとするのだった。
武蔵小杉への帰途、家内はスーパーに寄って桃とスイカを買い普段二男の食後にするように部屋で長男のためデザートを切り分けた。
今年二月、日吉が試験会場であったときはリッチモンドホテルを使った。
今度二男のときは温泉のある方がいいかもしれない。
比較検討することを目的に今回はロハスホテルを宿泊先に選んだ。
息子と一緒に湯船に浸かってあれこれ話して過ごしたのはほんとうに久々のことだった。
だからこのホテルの選択は少なくともわたしにとって正解と言えた。
夜は更け、わたしはさっさと寝入ってしまったが家内と息子の話し声はいつまでも絶えることがなかった。
家内にとっても正解だったのではないだろうか。