金曜夜、赤ワインを開けラグビーワールドカップ3位決定戦を家内と観ながら夕飯。
もりウインナーのパテとソーセージ、バケットとフランス土産のプルーン、それにチーズが食卓に並んだがいずれもついばむ程度といった分量。
わたしの食欲からすれば全然足りない。
子らはこれでもかと食べさせられるがわたしは腹八分目を現在仕込まれているようなものである。
食べつつ夢想する。
夜または朝、家を抜け出しお腹いっぱいご飯を食べる。
クルマ飛ばせば物音で気付かれるかもしれない。
かといってそんな時間、徒歩でたどり着ける食いもん屋など見当たらない。
発想を変える。
家内が寝静まった頃を見計らい、家にある食べ物を腹に詰める。
ご飯はたっぷり余っていて、息子のため揚げたチキンカツと焼いた肉が何切れも残っていた。
しかし家内は眠らない。
午前2時なのにまだ起きている。
このまま朝になればいつもと同じ。
空腹感が消えてしまう。
満たされていないことすら忘れ去る。
そんな状態に陥ってしまう。
八代亜紀は唄った。
憎い恋しい、憎い恋しい、巡り巡って今は恋しい。
その気持ちが今、痛いほど分かる。
ああ肉が恋しい。
巡り巡ってああいま肉が恋しい。