この日も前日と同様。
筋トレのメニューを終えトレッドミルで家内と隣り合った。
絶え間なく押し返してくる足元の傾斜に抗い、各自、精出し速歩する。
真ん中に置いたコントレックスを分けて飲み、視線の先の『魔法のレストラン』に目をやり続けるが、夕飯のメニューに啓示与えるような内容は何もなかった。
果物や乳製品などを買い帰宅し夕飯。
塩麹でつけて香ばしい手製の手羽先、家内がヨガ帰りに神戸で買ってきた一貫楼のエビシュウマイ、子の大好物の薄焼きポテトをつまみにフォアローゼスのハイボールを飲む。
夕刻、洛南の合格発表があった。
これでわたしと家内の知人友人すべての吉報が出揃った。
めでたし、めでたし。
料理おいしく、お酒もうまい。
同じようなルーティンで一日一日が過ぎていく。
一見似たように見えしかし、各日にさまざまな甘味や辛味がほんのりまぶされ、すべてが特別な日として記憶に留まる。
ジムの成果かこのところ体調がすこぶる良く、だからふと気づくと幸せで楽しく、時にきつい仕事も苦にならない。
二男の帰りを待ってお酒をお代わりし、長男とラインでやりとりし、家内の二万語に耳を傾けていると家内の年若い女子友からメッセージが届いた。
わたし用のトレーニングメニューが動画と一緒に送られてきたのだった。
こうなるともはや簡単には音を上げられない。
人生は分からない。
わたしがジムマニアになるなんて。
思ってもみないことだった。