ジムを訪れたのは3月20日以来のこと。
2ヶ月以上にわたりジムなしで過ごしたことになる。
その間、家内と武庫川を走り、六甲山に登り、最近はひとり淀川沿いを走っていた。
季節を感じ自然にも触れることになって心に好作用もたらされたことは間違いないが、やはりジムと異なり物足りなさは否めなかった。
5月最後の日曜日。
3時間を上限と定め午前中を仕事に充てた。
時間制限がもたらす効果は結構でかく、電話もかかってこないので、濃度は平日8時間に匹敵する。
8時から始めてぴったり3時間後、自身にかけた負荷から解放されて、あとは自由。
さあ、走ろう。
そう思うがあいにく外は小雨模様。
これがちょうどいい節目だと思い、5月25日から再開となったばかりのジムに向かうことにした。
幾人か存在感の薄い人影は感知したが実質的にはほぼ無人。
まさに悠々自適。
思いつくままマシンを使い、久しぶりなので無理せぬよう軽めにこなすが、カラダは正直。
なまった筋肉がすぐにへばって音を上げる。
でも、この感じがたまらない。
やはりジムは素晴らしい。
この2ヶ月の空白は一体何だったのだろう。
続いてトレッドミル。
まずは傾斜をつけて速歩した。
30分で足腰しびれ、苦悶に顔が歪んで呻きが漏れるが、この苦しさが愛おしい。
もう限界というところで傾斜を戻し、今度は速度の方を上げて走った。
筋肉に負担がないから、これが一番楽。
尻上がり、というとおり、尻が上がったみたいに軽快に走って、中年なりにささやか肉体の躍動を楽しんだ。
一通りのメニューを終えて、陶然。
わたしのような食いしん坊にとって運動は不可欠。
やはりジムのない人生など考え難い。
振り返れば3年前の7月。
二男が渡英したその日の午後、家内からジムの手ほどきを受けた。
それで開眼し、翌日からジムの会員になり、以来間断なくジム通いを続けてきた。
3年続いたのだから、放っておいてもこの先も続く。
だから遠くない将来、ジム仕様の肉体をわたしは手に入れることになる。
第2波、第3波さえこなければ、必ずそうなるはずである。