久々、母校に寄った。
三者面談は5分で終わった。
あっという間の6年でした、残り僅かですがよろしくお願いします、と担任の先生に頭を下げた。
次は卒業式。
家族の出席は1名に限られる。
家内ではなくわたしが出席し、おそらくその先はもう学校を訪れることはないのだろう。
ちょうど昼どきだったので息子と食事でもと思ったが、彼は真っ直ぐ塾へと向かった。
仕方ないのでわたしも奮闘することにしジムに足を向けた。
1時間筋トレした後、事務所で仕事していると28期の松井先生から老舗堀川亭の黒毛和牛が届いた。
ほんとうにありがたい。
すぐに写真を家内に送った。
家内の喜ぶ様子が手に取るように分かった。
帰宅すると家内は英会話に勤しんでいた。
講師はモロッコの若き女子。
彼の地でもBTSが大人気という話で盛り上がっていた。
やはりわたしが言ったとおり、BTSはその世界性においてブルースリーのようなもの。
何度見ても飽きず、見れば見るほど元気になる。
だから国籍問わず誰だって魅了されることになる。
横からそんな話を差し入れると、遠く海の向こうの女子は言った。
ブルースリーは今もなお大人気、若者で知らぬ者はない。
夕飯の支度ができていたので、家内の英会話を隣に聞きながら先に食事を始めた。
スパークリングを飲みつつ、モロッコを訪れたときケバブ屋の店先にブルースリーのポスターが貼ってあったことを思い出し、いま日本人で世界を魅了する人物があるのだろうかと頭を巡らせた。
が、誰も名前が浮かばない。
そこそこ知られているとして村上春樹くらいだろうか。
しかしその小説で元気になるということはないだろう。
英会話を終えた家内が横に座った。
スパークリングを注ぐ間に三者面談の報告を5秒で終えた。
そして食事しているときに思い至った。
人物には該当しないが寿司や黒毛和牛その他麺類やフルーツ類など、食に着眼すればジャパンブランドはかなりのレベル。
飽きることなく、食べる前から心踊って元気になれる。
食が他を寄せつけぬお家芸となって必ず日はまた昇る。
コロナ収束後、日本に出現する活況が目に浮かんだ。