祝日も同様、朝から始動。
午前中にはジムを済ませ、夫婦にて昼以降の予定について話し合った。
この情勢下、感染せぬようまた感染拡大に加担せぬよう、おとなしく過ごそう。
即座そう決まった。
とは言え、必需品の買い物は欠かせない。
パルヤマト西宮店で肉と魚、万代前浜店で果物と野菜を数日分仕入れた。
あとは家でゴロゴロ。
ラグビー大学選手権の決勝にて早稲田の大敗を見届け、その後、ビールを飲みつつ、家内が録画していた『黒革の手帖』ドラマスペシャルを再生させた。
世相を受けてのことだろう。
自死を思い止まらせるような場面が複数描かれ、そこで行き交う言葉に夫婦して心動かされた。
力を合わせて生き延びよう。
幾つかの言葉に感化して、夫婦一丸となったようなものであるから何はともあれいいドラマであったと言えるだろう。
夕飯の前半は手巻き寿司。
家内が作り、わたしは食べて飲んで、たまに家内も食べて飲む。
そんなペースで魚を仕留め、音楽をポップスからジャズに変え、続いては肉。
ワインが空く頃、二男が戻り、そのまま家内は夜食の準備に勤しんだ。
ゾロ目のようにいつもと同じ。
朝から晩まで家内は食事作りの手を抜かない。
肉にがっつく息子を見て思う。
気も遠くなるほど丹念な営為の果てにこの体軀が形を成した。
まもなく巣立つが何があろうとしぶとく生き延びるに違いない。
難局を潜り抜ける度、その血肉に潜むパワーが母由来のものであると息子は深く実感することだろう。