共通テストの翌日は登校日。
久々、息子は友だちらと顔を合わせ仲良く過ごした。
伝え聞くところ66期も最優秀層は医学部を目指し、さすが最優秀層だけあって並ではない。
自己採点の結果、その先頭集団は軒並み9割を保持していたという。
優秀であれば試験制度の変化など屁でもない、ということである。
そんな仲間とじゃれ合って、互い挑む試験は同じ入試であっても全くの別物。
息子は言った。
医学部の大変さは他学部の比ではない。
間近で接し、そんな実感を持つのはいいことだろう。
「どれだけの能力を持ち、どれだけの努力を重ねた者たちなのか」
知ると知らぬのとでは、大違い。
根底での信頼感が揺らがないから、いずれその職責によっても造形される同級生の姿が見違えて見えても存在意義が理解でき、素直にリスペクトの念を抱くことができる。
で、思いついた。
学校には特色があって、図で示すことができる。
タンパク質が合成されて各種器官が形成される過程に似て、各自の好みや適性によって様々な進路が選び取られるなか、大阪星光の主勢力はあくまで医学部で、いわば大福のなかのあん。
毎年毎年、大福が生成されて、中にはスマートでスイートなあんが成る。
一歩の距離を置き、はじめてビジュアルにて理解が及んだ。
うちの学校は、がわとあんこの一体感が絶妙抜群の大福なのだった。
いずれは老舗名店。
他所のあんとは一味ちがう。
そう知れ渡る日が来ることだろう。