連休の合間の土曜日、外で業務があったので昼を前に家を出た。
道すがら昼食を済ませてから実家に寄った。
このところ週に一度は父の顔をみる。
父は昼食の最中だった。
そこらで買った惣菜を食べ父は母の手料理を懐かしんだ。
押し隠そうにも隠せない。
募る恋しさが、ひしひしと伝わってきた。
以前は毎日当たり前のように母の手料理が食卓に並んだ。
だから異なるものを口にするとき、その不在を突きつけられて寂寥が身に押し寄せてくる。
わたしは日頃、外にいるから直撃を免れている。
が、父は母と暮らした家の内にあり、その不在に直面し続けているのだった。
小一時間ほど座って、また来ると言ってわたしは実家を後にした。
河内小阪での面談業務を終えて夕刻。
ヨガを終えた家内と天満で合流し一緒に豆花を食べてから帰途についた。
電車に並んで座り、家内の二万語に耳を傾けて思った。
休日であれ平日であれ、何やかやとかなりの時間を一緒に過ごしている。
いつの間にかお互いそこに居るのが当然という間柄となった。
末永くこんな風に暮らして後、向こうに行くのはできればわたしが先でと願いたい。
そうでなければ耐え難い。
我先にと逃げ出すようで咎めを覚えなくもないが、息子が二人いるから後は任せて大丈夫だろう。