KORANIKATARU

子らに語る時々日記

確率ではなく流れ

目に見えて整い始めた。

森林が都市の空気を浄化するがごとく事務所内の男っぽい雑然が整然に変わった。

 

新しく加わった女子職員はまわりがよく見え動きが早く献身的。

頭が切れて話して明るく仕事の内容も正確で非の打ち所が無い。

 

有能さを視覚化したような存在。

そう言っていいだろう。

 

聞けばお子さんもとびきり優秀。

やはり母たる者の影響は絶大なのだった。

 

昨日、家内も手伝いに寄ってその仕事ぶりに甚く感心していた。

もっぱら外回りを担当するこの家内ももちろん有能。

度胸あって粘り強い。

騎馬のごとくチャリに跨がり業務の鉄剣を役所窓口に突き刺して来るから、いつも大いに助かっている。

 

ああ、わたしは友人に恵まれ伴侶に恵まれ職員にも恵まれた。

 

で、この引きの良さ。

確率ではなく流れと感じる。

つまり、うっかりバツを引いてしまえばバツが続き、マルならマルが続く。

 

もし流れが一転すれば不遇が長く尾を引きかねないから恐ろしい。

だから日頃から精進を重ね善行に励んでマルを引き寄せ、バツを踏まないよう注意を払うのが大切な心がけとなる。

 

息子らに目を転じてもそこに死角はない。

いい友だちに恵まれて、皆で前を向き地に足つけて一生懸命がんばっている。

だから安心とも思うが一抹の不安を覚えなくもない。

 

家内が先日、ある人のインスタについて教えてくれた。

リア充を愛で喜ぶ写真が実はどこかから持ってきた転用で、それで感慨にふけっている様子が薄ら寒くて目を覆った。

 

それが一枚や二枚ではない。

つまり、これみよがしに写っているのは誕生日プレゼントから宿泊したホテルまでことごとくが捏造された近況で、そうまでして幸福な日常をアピールしなければならないその内面は奇病に苛まれているとも言えて痛々しい。

 

もし万が一、そんな虚飾世界のキャストに招き入れられたら事であろう。

カメラの方を向かねばならないから前を向けず、虚偽を演じねばならないから地に足つかない。

インスタはそういう意味で要チェック。

息子らにそう伝えねばならない。

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2021年11月6日早朝 新潟駅出発

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2021年11月6日朝 越後一宮 彌彦神社

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2021年11月6日午後 帰阪