朝、東の空に光が満ちていくのを眺めつつコーヒーを飲み、この日も外へと走り出た。
神宮外苑を抜け青山通りを進み、赤坂御苑に沿って走るが、どこか山中にあるかのように緑が濃厚に香って、気持ちがとことん安らいだ。
麹町で折り返し、紀尾井町から四谷を経て新宿通りを進み、新宿御苑で左に折れてホテルへと帰還した。
道中、多くのランナーを見かけたが、そりゃそうだろう。
こんなに気持ちがよければ誰だって病みつきになる。
チェックアウトの時間まで風呂に入ったり洗濯などしてゆっくり過ごし、荷物を自宅へと発送し昼前に家内とともにホテルを後にした。
前日と同様、自転車を借り向かうはまたしても本郷。
料理の作り置きを喜ぶメッセージが息子から家内に届いて、すでに肉は全部食べたというから、母として遊んでいる場合ではなく、肉を補充せずにはいられない。
途中、水道橋でシンガポールチキンライスとラクサを食べ、美味しかったのでチキンライスとナシゴレンをテイクアウトした。
それらを冷蔵庫に入れ、家内はライフで買った和牛を焼き始め、仕方ないのでわたしはまたもや掃除した。
前日ほどには時間をかけず手早く済ませ、今度はそこから南へとひた走り銀座に向かった。
息子がバイトし始めた舶来の服屋のビルを見て回り、息子が働く姿を想像し、それで目的完遂。
隣家両隣への土産をシヅカ洋菓子店で買い求めてから銀座を後にし、続いては大手町を目指した。
(後日談:シヅカ洋菓子店のクッキーは最上の美味しさである。右隣からは「美味しすぎて、倒れた」との声がもたらされ、左隣からは「震えた」とのメッセージが届いた。)
将門塚で手を合わせ二重橋前で自転車を返し、そのあとは徒歩。
休日で多くの人が憩う丸の内仲通りをゆるゆると散歩して過ごした。
夕刻、予約してあったのは有楽町のヤウメイで冷たさを増す風に冬間近を感じつつ、テラスで家内おすすめの品を味わっていった。
どれもこれもずば抜けた美味しさで、これは一種の感動体験といってよかった。
店に長居したせいで帰途につく時間が遅れ、結局、乗ろうと思った新幹線が混んでいて、夫婦で通路を挟んで隣り合うことになった。
次回は来月。
ますますいい季節になっていく。