ゆっくり眠った翌朝、クルマを走らせ伊良湖岬を目指した。
道中至る所にメロン農家が点在していた。
ここは日本屈指の温暖な地域なのだった。
メロンかき氷との看板が視界に入ったので立ち寄った。
産地で食べるメロンの甘みは際立っていた。
これを朝食とし、引き続きクルマを走らせた。
途中、砂浜が広がるエリアがあってクルマを停めた。
堀切町海岸に押し寄せる波は高く激しく、そこら海岸のものとは一線を画していた。
海に入ればひと呑みされて帰らぬ人となる。
そうと分かるから、波を目にして身がすくんだ。
そこから岬はすぐの場所にあった。
萬八屋で海鮮を食べ、巨大な波を遠くに眺め、そこらを散策した。
灯台を過ぎると、多くのサーファーが波と格闘していた。
ときおり誰かが見事に波を捉え、波に乗ったまま岸まで運ばれた。
そんな胸のすく光景を高みから見物し、波にも用途があってここでは高く激しい波こそが歓迎されると分かって、わたしたちも巨大な波の出現を待望するような気持ちになった。
散策を終え、渥美半島を時計回りで周回する形で帰途についた。
風力発電機が海岸線に沿って林立し、その様が風の強い地域であることを物語っていた。
ホテルに戻りジムで運動してからまたスパでくつろいだ。
夕刻になってホテルのクルマで三河大塚の駅まで送ってもらい豊橋に向かった。
駅を降り、歩いてすぐ。
名店アテジで夕飯を食べワインを飲んだ。
食後、駅の真上にて輝く上弦の月を見上げつつ夕飯の余韻にひたり、三河大塚まで戻るとホテルのクルマが迎えに来てくれていた。
二日目も前日同様、緩やかに流れる時間を心ゆくまで満喫できた。
あとは三日目を残すのみとなった。