以前ほどではないにせよ、たまに土曜日も仕事する。
朝、阿波座のホリーズカフェで仕事の準備を整えて、昼にかけて四ツ橋の顧問先にて業務を行った。
終了後、急ぎ天王寺へと足を向けた。
この日、かねしろ内科クリニック5周年を祝う会が行われる予定になっていた。
なんとか間に合い、無事、乾杯の発声を務めることができた。
集まった方々と挨拶を交わし、改めてカネちゃんが擁するブレインの陣容の厚さに驚いた。
戦闘能力の高いスタッフ等も健在。
更に頼もしさを増していた。
担当税理士によれば、これほど急ピッチで伸びたクリニックは後にも先にもここだけとのことだった。
同級生でなければ迂闊には近づけない。
よくよく考えればカネちゃんはそんな人物になっていたのだった。
会を盛り上げる出し物はマジックショーだった。
シラフの目を凝らし、手品のタネを見破ろうと頑張ってはみたが、ただただあっけに取られるばかりだった。
いったいなぜ、スペードの5とカネちゃんが言っただけで、マジシャンのポケットからスペードの5が出てくるのか。
魔術としか言いようがない。
そう絶句しながら考えた。
カネちゃんだけでなく、先日聞いたところ池田くんも教授職を兼ねつつ病院の院長に先ごろ就任したとのことであるから、33期はどんどん偉くなっていく。
種も仕掛けもなく、みんななんて優秀なのだろう。
各方面でみなが活躍しお祝いすべきことがどんどん増えていく。
が、その一方、顔を合わせる機会はなかなか巡ってこない。
もどかしいとは思いつつ、日常の流れに対応するので精一杯。
そのうちいつかと思案しつつも号令をかける余力のないまま、このままだとあっという間に流れ流れて歳をとっていくことになる。
ではどうすればいいのだろう。
たとえば七夕やバレンタインデーみたいに日程を固定化すれば周知や調整の手間が省けて、先延ばしが避けられる。
スペードの5と言えばポケットからスペードの5が出てくるみたいに、33期であるから3月3日、そのように日付を決めてその日になれば皆がぞろぞろポケットから出てくる、そんな設定にしてしまえばいいのでは。
ちなみに3月3日はドクターきょう君の誕生日でもあって、おめでたい。
結集すべき日として実にふさわしいと思うがどうだろう。