ほんとうに忙しい。
だからやりたいことがあっても追いつかない。
走りたいし泳ぎたいしマッサージも受けたいし本も読みたいし映画もみたい。
が、まったく足りない。
やりたいことの大半が手つかずのまま、時間があっという間に過ぎ去っていく。
仕事が片付くと時間はあと僅かしか残らない。
何か一つを選び取らなければならず、あとは(ああいつの日になるのだろう)先送りすることになる。
ついこの間。
こうまで忙しくなかった。
仕事が終われば、たいてい後は飲むだけ。
選択肢はなきに等しく、それで十分に満たされた。
だから突き詰めればお酒という切り札だけがあればよく、それでぜんぶが手っ取り早く片付くのであるから暇である。
いま、お酒を飲まなくなった。
お酒を飲まないとあれもできるしこれもできるし、ほんとうにやりたいことが山のように現れ出る。
この3連休は女房を伴いチェジュ島を訪れた。
もちろんお酒は飲まず、フットワークも軽くたいへんに充実した時間を過ごすことができた。
夕刻、関空に降り立って特急はるかに乗って梅田で降りた。
連休の締めくくりは寿司で。
そう思いが一致して、先ごろできたばかりのイノゲートの寿司屋へと向かった。
チェジュの料理は凄まじく美味しかったが日本の寿司も悪くない。
そんなことを話しつつ食べ終えて、時刻はまだ午後8時を過ぎたところだった。
さあ帰って「わたしたちのブルース」でも一緒にみよう。
チェジュ愛が深まって、それを反芻するにはドラマがもってこい。
夫婦の楽しみがまた一つ増えたのだった。
昔、思ったことがあった。
お酒のない人生など考えられない。
いまはまったく逆のことを思う。