日曜の昼、二男がホテルに顔を出してくれた。
一緒に昼をとり、改めて思った。
ガタイよく精悍。
なんて頼もしい男子に育ったのだろう。
長男はカナダからおいでの友人らを引き連れ鎌倉を散策していた。
時折、その様子が写真で送られてきて、夫婦で目を見張った。
ガタイよく精悍。
これまた、なんて頼もしい男子に育ったのだろう。
息子が二人いて今なお成長を続け、その度はちびっ子当時にも増して著しい。
感慨ばかりが深まる秋晴れの正午、だから家内の機嫌はすこぶるよかった。
文字通り手塩にかけて育てた二人の現在地点を目の当たりにし、その晴れがましさは相当なものだろう。
どんなモノやコトとも比較にならない。
どこへ行こうが、何を食べようが、どんなものを身に着けようが、この喜びの足元にも及ばない。
すべてを凌駕し、この二人がすっくと立って家内を照らす。
これまで積み重ねてきたすべての努力が報われて、自分の存在意義を確かな手応えをもって感じ取ることができる。
すべてよし。
東京の秋は実に清々しく、息子たちがぴかぴかと輝いて、家内の心はぷるる震えるくらいに華やいだ。