ジムを終えて帰宅すると夜9時を回っていた。
家内が軽めの食事を支度してくれる。
二人で晩酌。
家内が見せてくれるインスタなど覗き込んで酒の肴とする。
賑やか開け広げな展覧会といった様相。
ブランド物や高級料理、そして海外旅行。
手の届きそうにない域の暮らしが夜目には眩しい。
次から次へとゴージャズ尽きず、ひれ伏して降参。
画面を切り替え、子らのアルバムを眺める。
小さかった頃が懐かしく、最近のは頼もしい。
二人して見入って飽きることがない。
思い出話で盛り上がり、酔いもあってかしみじみと胸あたたまった。
花を買ひ来て妻と親しむ。
市井の甲斐性なしはふとそんな歌のくだりを思い出す。
ゴージャズとは無縁であるが、大切なものがある。
まあ、それでいいのではないだろうか。