KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

購読紙を日経新聞に変えた

気がつけば息子二人ともが十代後半に差し掛かり、だからだろう、ふと質問される内容が高度になって、時折は死角を突かれ言葉に窮するという場面が増えてきた。 子らが投げ込んでくるボールに手も足も出ないなど父として面目立たない。 後は老いさらばえる中…

膝つき合わせ腹割って話す

待ち合わせ場所はヨドバシカメラ東側。 道路をはさんで見えるスギ薬局が目印だ。 わたしが着いてすぐ長男の姿が見えた。 スギ薬局に向いて信号を渡ろうとする息子に駆け寄り引き止める。 月曜夕刻の梅田は街へ繰り出す人出と家へ引き上げる人出が合わさって…

仕事の合間に走り書き

のんびり呼吸できた日曜は瞬く間に過ぎ去った。 急な用事が降って湧き月曜特有の憂いと戯れるいとまもなく、早朝から慌ただしい。 つべこべ言わず働き、仕事する自動機械となって課題をこなし、外に出て戻ってまた外に出て戻る。 そうこうするうち、いつの間…

日曜の昼、ただ書いただけの日記

昨夜はルポンドシェル。 赤に白にとワインを飲んで、四日ぶりのお酒だったせいもあるのだろう、朝起きてだるい。 せっかくの日曜、倦怠感を覚えたまま過ごすのは勿体ない。 朝食は取らず、ジムで一汗流すことにした。 テレビの情報番組を眺めつつ、一時間走…

振り向けばそこに死神

予兆はあった。 数ヶ月前のこと。 ジムで走っていると電話が入った。 家内からだった。 クルマを駐車場に停めた後、インロックになってしまって財布が取れない。 いま取込み中なので苦楽園まで助けに行けない。 タクシーを使って家までスペアキーを取りに戻…

無がその場を横切った

ジムを終えて和らかの湯へとクルマを走らせる。 ふところには、抽選引換券が5枚。 これで新春ガラガラくじを一回引くことができる。 他愛のないことであるが、心浮き立つ。 到着し、迷う。 湯に入る前にくじを引こうか、湯を上がってからにしようか。 湯を…

寝顔は笑顔で明日も笑顔

連日飲み会、そんな年末年始は遠く過ぎ去り、ここ最近、酒席はせいぜい飛び石程度。 日常に戻った。 それでカラダも楽になる。 飲んで楽しい酒席の場も連続し過ぎるとコンディションを損なう。 強面の業務が居並ぶ平日に、出だしから不調で臨めば勝利などお…

選択肢を買うようなもの

家族全員がウルトラギガモンスター50GBに入っている。 それでふと思った。 うちの家のWi-Fiにはどんな意味があるのだろう。 月あたり各自50GBもあれば、iPhoneもiPadもWi-Fiにつなぐ必要がない。 家でノートパソコンが使われる機会は極小であり、わざわざ取…

虎を相手にしてこその武勇伝

ひとり事務所で日曜ロードショー。 選んだ映画は『隻眼の虎』。 1925年、日本統治下の韓国が舞台である。 当時、朝鮮虎はやんごとなき方々への最上の献上物であった。 人馬寄せ付けぬような峻厳な山の奥深く、鬼神とも言うべき存在の虎がいた。 捕獲するべく…

Keep Calm and Carry On

かつての因習的な社会ではいずれ女性は妻であり嫁であり母でありという役割を三位一体で担うことが前提とされ、それと対になって男性は夫であり婿であり父であるという立場を負うことになった。 三重の結合であるから厄介と言えば厄介であるが、強固だと言え…

観終えたあとでジンと来た

一人で過ごす土曜日。 デッキに映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』をセットした。 高い評価を得ている。 それ以外なにも知らずに見始めた。 心の奥深くまで染み入ってくる、素晴らしい作品だった。 数々の場面、登場人物、そしてその地に寄り添う海をこ…

生きてるだけで丸儲け

いつもどおり朝4時に目が覚めた。 一夜明け、体調は元に戻ったようだった。 始発を待ち電車で事務所に向かうことにする。 週末土曜、家にいてもすることがない。 昨晩のこと。 仕事を終え、ジムで一汗流した。 いつも着るジャージが見当たらず、かといって…

心おだやかな夕暮れ

朝一番、タスクノートにその日の課題を手書きしていく。 一日の地図を描くようなものであり、業務遂行の根幹を成す作業と言える。 根幹であるから多少なり重苦しい。 毎日同じことを繰り返しているのに、気の塞ぐような緊張感からいまだ自由になれない。 そ…

砂漠に小雨

新年がはじまって徐々に徐々に忙しく息つく暇もなくなってきた。 右を見ても業務、左を見ても業務。 頭のなかが仕事一色に塗り潰されて、それにつれすべての時間が仕事仕様になっていく。 仕事をこなすという機能に自身を一体化させることになり、そうなると…

相似が合同に至る日

父親が中高の友だちとしょっちゅう一緒に遊び、家でもよく友だちのことが話題にのぼる。 タコちゃんやらマッチャンやらといった愛称が日常の暮らしのなか自然に溶け込み、子らはそんなもんだと学ぶことになる。 子らからすればそっくりそのまま相似形と言え…

2018年最初の飲み会

今夜は、2018年最初の飲み会となる。 やはり今年も大阪星光33期と連れ立つことが多くなるのだろう。 向かうは堂島。 イタリアンの席でマッチャンを囲むことになる。 3年前の送別会のときと同様、岡本くんが企画してくれた。 そのときも堂島のイタリアンだっ…

恐怖と無縁、その至福

始発電車の時間に合わせ家を後にしたものの、クルマにすれば良かったと数分後には後悔することになった。 あまりに寒く、iPhoneで気温を見れば零下。 そうと知って更に寒さが増した。 引き返そうかどうしようか迷いつつ歩き、家に戻るにしても駅に向かうにし…

止まり木で過ごすかのような一日

土曜夜、年が明けてはじめての訪問となった。 野田阪神の馳走。 今年もちょくちょくお世話になることだろう。 平日の夜とは異なりお客はまばら。 一週間の業務を振り返って自らを労いつつ、ゆったりくつろぐ。 幾皿かの焼き物をつまみに瓶ビールを飲んでひと…

頭の回路の整理整頓

午後早くには仕事が片付き、ジムへと向かった。 仕事始めの滑り出しで体調を崩し、おとなしく過ごしていたのでカラダを動かすのは久しぶりのことだった。 走って最初の5分はカラダが重いが、だんだん調子が出てくる。 耳にする2017年のUKヒット曲と走るピッ…

好循環の要になる人

こんなに冷え込んだ日は記憶にない。 老人が多い地域だからだろうか、役所のクルマが低温について注意を促しながら町を巡回している。 懐の温かみを逃さぬようコートの前を閉じ、マフラーをしっかり巻き直す。 そう言えば、と母のことを思い出す。 身につけ…

大いに参照すべき導きの手

エンジンをかけ音楽リストの画面に指を触れると、ダークモデルが流れ始めた。 久々耳にすることになったが、はじめて聴いたとき以上に鮮烈で、たちまち肌が粟立った。 求めてやまない何かを乞い求めるみたい。 同時には掴み切れないほど多彩なサウンドを全身…

感動は忘れた頃にやってくる

下の息子の宿題がテキストデータで作成する作文だった。 USBで提出だというので、適当なものを収納棚のひきだしの奥から探し出しパソコンにつないで驚いた。 そこには800枚もの写真データが入っていた。 ラグビーの写真を誰それからもらったという話を家内か…

休みの恩恵は奥深い

休みが数日に及ぶと、ある種の危うさについて感知することになる。 秩序だった日常がいったん歩みをとめ、そこから解放されることは快である。 円滑な日々を送っているにせよ、気づかぬうちあちこち疲弊している。 干からびた箇所は潤いを欲する。 だから休…

体調崩したままの三連休

結局、体調を崩したままの3連休となった。 明日は始業のホイッスルと同時に四方八方から一斉にボールが飛んでくる。 曲芸さながらの球さばきを見せねばならず、全神経を仕事に割り当てることになる。 だからちょうどいい。 いったんは起き上がって活動する…

苦しいが楽というせめぎあい

熱が出るなど何年ぶりのことだろう。 午前中は元気だったのに昼になって突如、関節がこわばり脇腹に寒気を覚えた。 それが初期症状だった。 そのうち全身がぞくぞくし始めて、座っているだけでも苦しくなった。 思い当たることがあった。 先日の帰国の日、息…

旅すれば名場面が生まれる

1 未明の時刻。 まだあたりはほの暗い。 プールの周囲に巡らされた照明灯からごく控えめな光が水面へと注がれるのみ。 淡い光をかすか感じつつ、水中をゆっくり泳ぐ。 日常の裏側に潜り込んだかのよう。 大阪での慌ただしい光景がどこか遠い誰かの他人事の…

いつかじっくり振り返るためのメモその2

ジムにプール、出だしから体力を使い過ぎた。地下鉄での移動は取りやめタクシーを使うことにした。 チャガルチ市場に向かう。 運転手が親切で大人気のシアホットクを必ず食べるべきだと指南してくれクルマは南浦洞の大通りで停まった。 目的地であるチャガル…

いつかじっくり振り返るためのメモその1

早く出た甲斐あって第1ターミナルP2駐車場にクルマを停めることができた。 あとは流れに沿って運ばれるだけ。 がんこ寿司の頑固な行列には難儀したが無事朝食にもありつけた。 金海国際空港に到着したのは昼。 旧暦で年始を祝う韓国は1日だけが休日で3日にも…

家族を繋ぐ良き媒介者

ジョギングに誘われ夜明け前の街へと駆け出した。向かうは武庫川河川敷。 北へと半時間走って、まもなく日の出。夫婦揃ってぐるりと向きを変え南へと折り返した。 東の空から発せられる光の量がぐんぐん増していく。まもなく太陽がその全貌をあらわにした。 …

二人してバスに揺られた元旦

元旦の朝、ラジオをつけるとヒロ寺平さんや子守さんが喋っていて日常と変わりない。今日は月曜なのだと気付かされた。 午前中を実家で過ごし帰宅。家内とウォーキングがてら苦楽園に向かった。 上島珈琲でお茶して午後5時、そろそろ開店の時刻だろうとニュ…