KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2023-01-01から1年間の記事一覧

滞在二日目のメモ

息子二人が朝のジム活を終えるのを待って出発した。 イさんのクルマは港町を目指した。 この日はアワビ粥を朝食に選んだ。 ウニ盛りを出だしに各種貝類の刺身を堪能しメインのアワビ粥を息子二人で4人前も平らげたからイさんはその食べっぷりに驚いた。 通…

半年ぶりに四人集結

仕事納めの日の深夜零時のこと。 丸の内にある別の商社の先輩方と三次会に行くとの連絡があった。 流れには逆らえない。 だから明日の朝は無理かもしれない。 長男からのメッセージを読み、わたしは眠れなくなった。 予定では朝7時に本郷を出ないと成田発の…

仕事納めの光景

朝、武庫川を走って家に戻ると家内も早朝から起き出し、二男のための食事の用意を整えていた。 わたしもおこぼれに与った。 料理教室で修得したとおり本場さながらの具材で作った参鶏湯は過去一の美味しさで、二男も絶賛することになった。 まず最初、二男が…

寒々しくも物悲しい視覚効果

各々3万歩を刻んだ土日の東京行脚を終え、月火水と休むことなく夫婦でジムへと通いスムーズに日常を取り戻したと思ったら、はや年末。 年の瀬はいよいよカウントダウンの段階へと差し掛かった。 年末から年始にかけて息子たちと過ごすことになるから、あれ…

振り向けばそこに大阪星光

帰省してすぐ鷲尾先生に診てもらうと二男は言った。 喉に少し違和感があるとのことだった。 家に着くなり支度して彼は「わしお耳鼻咽喉科」へと出かけていった。 そこで親身に診てもらって症状についての説明も分かりやすくほっと胸を撫で下ろした。 二男は…

楽しさの指標は歩数

わたしも家内もカラダを鍛えに鍛えている。 だから平地での歩数が3万を超えたところでどうってことはない。 土曜の夜、銀座のイルミネーションを眺め終えホテルに戻った。 オートロウリュサウナなどコリドーの湯がいいとの評判で予約したホテルであったが、…

夜空を飾った刹那の美

人間だって光に吸い寄せられる。 夜空を照らす街の灯がクリスマスをピークにたわわに実って、都内はどこもかしこも人で溢れ返っていた。 わたしたちは大手町を皮切りに麻布台を経て表参道へと至り、光を見上げ続けて疲労と空腹を覚えたので、そこで夕飯をと…

ぽかぽか陽気のもと、サンタもさすがに汗ばんだ

クリスマスを過ごす場所として一昨年は東京、昨年は博多、そして今年は再び東京を選んだ。 前夜、午前様だったから新幹線では寝て過ごした。 途中、家内が気を利かせて起こしてくれた。 おかげで、今年一番の快晴のもとクッキリと美しい富士山の雄姿をこの目…

暑さ寒さと無縁の世界

気温が零度まで下がった朝、防寒対策をしっかり施し武庫川へと向かった。 前日に比べ、走ったり散歩する人の数は激減していた。 快調に走った後、ヨガへと向かう家内とともに家を出た。 この日は終日デスクワークに勤しんだ。 ちらほら年賀状じまいの便りが…

そんな女性はどこにも見当たらなかった

寒波の影響を侮っていた。 薄手のブルゾンではとても抗えない。 血も涙もないような無慈悲な寒さにうち震える一日となった。 風がいっそう冷たさを増す夕刻、大阪駅で電車を降り一目散で地下街へと駆け込んだ。 帰宅の途につく人混みの流れに逆らって歩き、…

とどのつまりは後先の話

年齢を重ねるごとに差は歴然となっていく。 拮抗したり抜きつ抜かれつということは少なく、最初は僅かと思えた差が積み上がり、やがて甚大となる。 先日、たまたま同じ空間に居合わせた。 何年ぶりだろう。 こちらは気づき、しかし相手はまったく気づいてい…

最強寒波などどこ吹く風

朝、わたしが気づいた時には家内はすでに息子たちへの発送を済ませていた。 今年最後の食料を朝一番で配送センターに届け、そして家に戻ってすぐまた出かけていった。 朝10時の営業開始と同時、ジム活するのだと家内は言った。 わたしもちょうど出かけようと…

たまには女房と夜京都

業務を終えて天満橋から京阪電車を使って京都へと向かった。 三条駅で降り鴨川を見渡しながら三条大橋を渡り、高瀬川を越えたところで寒さがこらえ難くなった。 これぞ底冷え。 大阪の冷え込みとは比較にならなかった。 寒さをしのぐため商店街に入った。 ア…

汲めども尽きない普遍の平穏

土曜日と打って変わって日曜は朝から晴れ渡った。 雲ひとつないむき出しの地表を寒気が直に覆い、凍てついた。 だから午前中に訪れた梅田の街は、すっかり冬の装いとなった人々で溢れ返っていた。 阪急百貨店で家内の買い物に付き合っているうち、どんどん人…

普通の人と普通に暮らすのが何より

もういくつ寝ると息子たちが帰ってくる。 ホリデーシーズンに差し掛かり、家内の頭を占めるのはやはり息子たちのことであった。 雨が降るとの予報だったので、わたしは朝一番で武庫川を走った。 戻ってくると家内に促されすぐに支度しわたしは助手席に乗り込…

せめて言葉としてでも居残ろう

週の前半で業務をあらかたこなしていた。 だから、金曜には余裕ができた。 朝、実家に寄った。 まもなく年が明ける。 元旦の墓参りについて父と話し合い、お供えの品や時間などを取り決めた。 そのまま墓の話となった。 母の後、やがて父もそこに入る。 しか…

年末、時の流れがどんどん加速してゆく

帰宅すると、家内が家の網戸を根こそぎ取り外し、玄関前で水洗いしていた。 年の瀬なのだとの実感が湧いた。 洗い終わった網戸を一枚ずつわたしが取り付け、取り付ける一面ごと屋内に吹き込む風が清涼になっていった。 そのときまるで風に運ばれるかのように…

よき映像群のなかを遊泳するかのような人生

平日の夕刻、プールはガラ空きだった。 レーンを独占し悠々と泳いだ。 いまや一等地とも言える西宮北口にこれだけ巨大なプールがあって、そこでまだ明るいうちから泳げる。 その幸福に浸るうち、いつしかわたしの頭の中では今年訪れた旅先の場面が去来し始め…

明るさは七難隠す

終日机に座りっぱなしだったから、仕事を終え「走りたい」との衝動がせり上がってきた。 パーソナルの予約がある家内はジムへと向かい、わたしは日暮れ間近の武庫川へと駆けた。 武庫川に差し掛かり、犬の散歩をしていた人とすれ違った。 そして、それが人の…

つまりここは再会の場所

早朝から仕事にかかって忙しく、移動距離も長い一日だった。 業務を終えて草臥れ果てて、カラダが肉と冷麺を欲したから途中下車して新長田の平壌冷麺を訪れた。 滅多にないことだが、この日の夕刻、たまたま店内は空いていた。 わたしは四人がけのテーブルに…

ある師走の日曜日の記録

東の空に並んで輝く明けの明星と有明月を眺めながらクルマを走らせた。 法隆寺で高速を降り大和路を進んでいると、空は白みはじめたが霧が立ち込め、神域が近づきつつあるのだとの実感が伴った。 所要90分、ちょうど朝の7時に間に合ってわたしたちは生まれ…

さあ、いよいよ後半戦が始まった

疲れていようが酔っていようが家内が英会話のオンラインレッスンを欠かすことはない。 一度など東京の静かなカフェでおっ始めようとしたから慌てて制した。 一昨日はマダガスカルの人と話し、小さな島だと思ったところ日本よりはるかにでかいと分かって驚い…

間違いなくそこに実在している

先日の朝日新聞に印象深い記事があった。 聴覚と触覚は同じ遺伝子を介して感覚機能を発揮している。 また、聴覚と触覚で得られた情報はともに脳の側頭葉で処理されている。 そこから聴覚と触覚は密接に結びついていると考えられる。 そんな慶応大学の仲谷准…

百年後も二百年後も楽しみの尽きない人生がずっと続く

午前中に梅田でのジム活を終え、家内は宝塚へとクルマを走らせた。 そこで美容のケアを受け、パルヤマトで買物をしての帰り道、散歩するチャッピーを見かけた。 いったん行き過ぎたが急停車してクルマをバックさせた。 おひさしぶりです。 家内は運転席から…

ミナミを歩いて旅情にひたった

ジムへと向かう支度をしていると家内から電話が入った。 これからヘッドスパを受ける。 終わったあと一緒にご飯を食べよう。 それでわたしはどちらかと言えば喜んでジム道具を放り出した。 大阪駅を経て帰宅ラッシュで混み合う御堂筋線に乗って心斎橋に向か…

この日はたまたま同伴出勤

今にも雨が降り出しそうな曇天の朝、家内とともに駅へと向かった。 9時過ぎだといつも座れるがどういう訳かこの日の電車は混み合っていた。 電車に揺られて運ばれて、一緒に事務所に出勤して思った。 なんて健全な同伴出勤なのだろう。 書類を受け取り家内…

おのずとこうべを垂れて「さん」を付す

日曜に続き月曜の午後も武庫川を走った。 空気がキリリと冷えて、雲間を縫って陽射しがあたたか降り注ぐ。 走るのに最良のコンディションと言えた。 快調に走って家に戻ると家内がちょうど買い物に出かけようとしているところだった。 わたしを見るなり家内…

そこで得られたものは不滅

家内が料理教室へと出かけたのでわたしは家の掃除に取り掛かった。 快晴とまではいかなかったが、晴れ間の絶えない天気だった。 だから掃除に並行して布団を洗い天日干しにした。 これで夜が来ればふわふわで暖かな寝具に包み込まれ、冬の寝床の居心地が最上…

ほんとここはいいところだよ、とても

朝、家内に連れられ9時過ぎには家を出た。 京都へと向かう新快速はたいへんな混みようだった。 大阪駅で大勢の人が降りる間隙を縫って、補助席になんとか座ることができた。 高槻駅でまた大勢の人が乗ってきた。 車内は人で充満し、わたしたちは座りつつも…

たまたま当事者でなく、たまたま爆弾も降ってこない

仕事で遅くなったので、一杯飲んで帰ることにした。 懐メロが流れるなか、ひとりくつろいで過ごしているとニュース速報がiPhoneの画面を横切った。 手に取って内容を見るとガザで戦闘が再開されたとのことだった。 夏にガザの窮状を報じる新聞記事があった。…