KORANIKATARU

子らに語る時々日記

2023-01-01から1年間の記事一覧

この歳になってますますカラダが強くなっていく

連日飲んでジムがお留守になったので、この日はぜひとも運動が必要だった。 木曜は昼過ぎから雨との予報でジムも休みだったから、朝、武庫川へと走りに出た。 雨が迫っているから、朝の空気がより一層匂い立って清々しい。 そんななか走って快調。 走ること…

引き続き青春真っ只中

明石に幾つか顧問先があり、火曜、水曜と当地での業務が続いた。 別々の業者であるが、この双方を受け持っているというのは、大阪の個人事務所として結構すごいことだと素直に思える。 火曜は事務所に女子職員を残し、男子職員を引き連れた。 トリオで業務に…

あの物理の先生には広い世界が見えていた

では、食事に行こう。 みなを促し、わたしは浴衣とスリッパのまま部屋を出た。 息子が言った。 ホテルやのにスリッパでええの。 わたしは言った。 温泉ではこれが正装になる。 修学旅行のときのこと。 息子はスリッパのままホテルのレストランにずかずかと入…

幾つになっても宴のあとは物悲しい

早朝から朝風呂に入り、家族で朝食も楽しんだ。 心ゆくまで有馬温泉を堪能し、しかし日常へと戻る時間が刻一刻と迫りつつあった。 息子は午後に66期の友人と神戸で会ってそのまま東京へと帰る。 神戸まで家内がクルマで送るという。 だからわたしは家族と部…

やわらかな闇に包まれる樹木のように

朝9時には帰ってくる。 一報を受け、家内が朝食の支度にかかった。 あれこれ下準備していたから、手際よく料理が仕上がっていった。 二男が帰宅したとき、テーブルにはすでに熱々の料理が並べられていた。 息子が食べる姿に目を細め、食後すぐ、わたしたち…

充実の時間が敷き詰められた帰省二日目

予約枠は2つ。 四ヶ月ぶりの北野坂木下だった。 二男が帰省していたから、当然、わたしは席を息子に譲った。 土曜日の昼、武庫川を走り終えたわたしはジムへと向かい、家内と二男は神戸へと連れ立った。 前日の雨で空気の透明感が増していた。 空は晴れ渡り…

それぞれにとって必須の登場人物

今回二男が帰省し、その滞在期間は数日しかない。 初日に従兄、祖父、わたしたち両親に会い、そして次の日には何人かの66期と集まる。 だからカテゴリーとして66期は身内とも言っていいだろう。 そんな身内とも言える仲が醸成されたのであるから、大阪星光に…

大雨の日に孫二人が前触れもなく現れた

電車の運行が取りやめとなった場合、どのようにして家まで帰ろうか。 大和八木での業務を終え、奈良の地に降り注ぐ激しい雨を窓外に見ながら考えた。 とにかく最短コースで西へ西へと進もう。 近鉄電車、地下鉄千日前線、JR東西線と辿ってどこかで電車が止ま…

見え透いたウソでも褒められれば嬉しい

水曜の午後、時間が空いたのでマッサージ屋を訪れた。 前回同様、オイルマッサージを選んでカラダを託した。 「いいカラダしてますね、何かスポーツされてたのですか」 マッサージ屋ではしばしばそのように声を掛けられる。 説明するのも面倒なので、「いや…

離れていてこそ近くに感じる

午前中、二男はジムとプールでカラダを動かし、そのあとサウナでカラダを整えた。 一緒に泊まっていればわたしも同様の過ごし方をしたはずだから血は争えない。 昼にホテルを出て家内は二男を連れて渋谷の寿司屋を訪れた。 その店は昨年長男と一緒に食事した…

途中から二手にわかれた

聞こえてくるのは鳥のさえずりだけで、耳を澄ませばかすか波音も感じ取ることができる。 そんな静かでのどかな日曜の朝、ジムで精を出す人など誰もいなかった。 好き放題マシンを独占し、忘我となってカラダをとことん追い込んだ。 たっぷり汗をかいて、続い…

この日も緩やかに時間が流れていった

ゆっくり眠った翌朝、クルマを走らせ伊良湖岬を目指した。 道中至る所にメロン農家が点在していた。 ここは日本屈指の温暖な地域なのだった。 メロンかき氷との看板が視界に入ったので立ち寄った。 産地で食べるメロンの甘みは際立っていた。 これを朝食とし…

五十を過ぎればこんな時間が心地いい

朝7時半に家を出た。 助手席に座る家内があれこれ調べ、その指示に従い高速道路を三ヶ日で降りた。 炭焼うなぎ加茂の開店は11時。 その前に到着したが、すでに満杯だった。 12時半過ぎには席が空くとのことだったので、高速道路に戻って浜名湖サービス…

戦闘能力は母親ゆずり

息子たちにも乳児といった時代があった。 文字通り家内が乳をやりおむつを替え風呂に入れ寝かしつけ、一時も離れず息子たちを守り育ててきた。 その時期を思えば、とてもよく分かる。 家内という母の実際性と比較して、わたしという父は観念的な存在に近い。…

旅によって家族の存在が一層濃く刻印される

わたしたちは四人家族であるが旅先においてこそ四人であることがくっきりと際立つ。 家族でいろいろな地を旅してきた。 そしてどの場面においても四人は一体であった。 西陽を受け、旭川から札幌へと向かうクルマのなか、代わる代わる誰かが歌った。 西表島…

自営業というのも悪くない

朝一で実家に寄った。 頼まれた用事があって父に渡すものがあった。 父はポケットから一万円札を出してそれを広げながらわたしに差し出し、言った。 動いてもらったから小遣いあげるわ。 老いた父から小遣いを貰うことに気恥ずかしさを覚えつつ、この父の気…

地元で過ごしても十分楽しい

京都駅の改札を出たところからすでに大混雑だった。 コンコースは外国人旅行客や修学旅行生らで埋め尽くされ、ほんの少し歩いただけで、仕事後の散策を楽しもうといった悠長な気持ちが一気に萎えた。 先に家内へのおみやげを買っておこうと肉弾を押しのけか…

来るべき33期クライシスに備えて

泳ぎ終えてマシンスペースに移動すると、家内がパーソナルトレーニングを受けていた。 取り組むマシンが時々隣り合うが、特に視線を合わせることもない。 まあたまにはそんなこともある。 天気と同じ。 晴れてばかりであれば、それはそれで極端な気候と言え…

川の字が腹を抱えて巛の字になった

週の出だしの月曜日、家族のうちもっとも早く始動したのは長男だった。 朝7時、いま出社したとのメッセージを見て、わたしたちも動き出した。 家内は息子に送る料理を作りはじめ、わたしは事務所へと電車で向かった。 このあと家内はクルマで出かけてパル・…

女房が喜ぶと思うとわたしも嬉しい

もはや季節は夏へと移行した。 が、まだ序盤に過ぎないから朝夕は涼しい。 その涼しい時間を逃さず、わたしは家の掃除にかかった。 ルンバを各部屋に走らせ、その間、玄関から各部屋へと至る導線を磨き上げ、最後は端や隅に居残るホコリをマキタの掃除機にて…

親バカの空想はこの夜も天高く羽ばたいた

ちょっとチープな感じがして、これまで近寄らなかった。 しかし、この界隈の店は一通り行き尽くしてしまっていた。 つまり選択肢がなかった。 まあ、ものは試し。 ダメ元で訪れた。 ところが大当たりだった。 メニューに「松阪のソウルフード」とあって頼ん…

思い出すとすべてが愛おしい

朝5時から自室で業務をこなし、あらかた片付いたので午前7時半には家を出た。 今にも雨が降り出しそうな空模様であったが墓参りの時間まではもつように思えた。 実家で父をピックアップし、その際、家内が父のために作ってくれた料理を玄関に積み置いた。 …

誰であれ真っ直ぐ歩き続けるなどできやしない

東梅田駅へと差し掛かる地下街をまっすぐ歩くなど至難の技である。 四方八方から無秩序に人が押し寄せ、その様は微粒子が不規則に動くカオスそのもの。 まっすぐ歩く。 そう強く意思したところで、多数の意思がランダムに入り交ざり、結果、思いもよらぬ軌跡…

ぱっと生じる何かと出合えただけで僥倖

南森町での業務を終えたとき、抜き差しならぬような疲労を覚えた。 このところ忙しい。 疲れが出るのも無理はないと思えた。 日本一長いとされる天神橋商店街を歩きながらマッサージ屋を探した。 平日の夕刻、すでにあちこちの飲み屋が店を開いて盛況で、一…

いいように見え、実は全然ちがった

仕事を終えたとき、わたしは阿倍野にいた。 駅へと向かう道は飲み屋だらけで、家内はママ友らと出かけて留守だったから、ひとりで夕飯を済ませて帰ることにした。 地元の駅前で軽く飲み直して帰宅するとまもなく家内も帰ってきた。 この日家内が見聞きした話…

旅の行き先が時計の文字盤を形成してゆく

旅行が夫婦共通の趣味だから、ジムを終え、今後の行き先について話し合った。 行き先の柱となるのは東京で、これは息子たちがその地で暮らすから当然そうなる。 それで幾つかの日程で宿を探して驚いた。 どこもほぼ満杯で、空いていても値段が跳ね上がってい…

雨の日は泣いて歩くのにちょうどいい

土日にたっぷりと運動し、カラダを動かすことの喜びにひたった。 日々よく眠れ、食欲も旺盛。 それでカラダも頑丈でよく動く。 申し分なく健康で、その健康を思うと感謝の念で胸がいっぱいになる。 それにこの健康が「いざ」という時の備えともなる。 健康で…

どうせ増えるなら思い出も増えた方がいい

連休が明けて仕事が立て込み、一昔前の過ごし方へと退化した。 仕事で遅くなって連日飲んで、若き頃に夢見た理想の毎日を地で行ったのであるが、こうまで続くと楽しいを通り越す。 先週の日曜を最後にジムへは行かず、時間を見つけて水曜の朝と木曜の夕方に…

芦ラグメンバー東京組 虎ノ門にて集結

場所は越後屋玄白。 勤務先が東京となった新卒の4人が集まった。 大手広告代理店に大手ゼネコン、そしてこのほど純利益がそれぞれ1兆円を超えた総合商社など就職先は各々別々だが全員が芦屋ラグビー出身者であるという点で共通している。 小4の夏。 一人…

調子が悪くてもその片鱗を見せる

朝、曇天の空を眺めながらホテルのラウンジで珈琲を飲んだ。 天気予報は昼から雨だと告げていた。 だから、ゆっくりなどしていられなかった。 わたしたちはさっさとホテルを後にして、クルマを松島海岸へと走らせた。 船着き場にたどり着いたとき、ちょうど…