2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧
福井駅の真隣に新しいホテルができた。 夕刻のニュースで紹介されていて、ジムのサウナを出てすぐに予約した。 特に何か観光する訳でもなく、汽車に揺られて福井を訪れただのんびりと過ごす。 是非ともそうしようと思い立ったのだった。 敦賀までのサンダー…
二十代の頃のこと。 連日飲み歩いていた。 勤め人であることが嫌でたまらなかった。 このままではこのまま。 未来が見通せず、それで憂さ晴らしが必要だったのだと思う。 しかし飲んで何かが前に進む訳はなく、朝の重苦しさが増すばかりで、「このままではこ…
電話しながらだったからだろう。 池部駅に停車している電車にそのまま乗って、思ったのとは反対方向へと運ばれた。 単線の電車に乗ることは滅多にない。 その不慣れも手伝ってのアクシデントだった。 タイトな時間を縫うように動いていたから、その時点で次…
夜は鮨こいき。 それがあるから頑張れた。 豊中を皮切りに業務を開始し伊丹を経て阿波座に移動しここでの業務が長時間に及んだ。 しかし、夜は鮨こいき。 だからへっちゃら、頑張れた。 事務所へと戻って保留にしてあった連絡業務に取り掛かり電話をかけまく…
ひさびさ家族四人の予定が合致する。 数年に一回の惑星直列のようなもの。 家内はがぜん張り切って、予約してある焼肉屋に電話を入れ、裏メニューなどとっておきの品について直談判し、肉もいいものを仕入れておいてと念を押した。 そしてまもなく二男からス…
月曜日、仕事が早々に片付いた。 帰途に就き電車に揺られて、考えた。 普段ならジムに行く。 しかし、この日に限って気分が乗らない。 何が起こっているのか。 自分の内を凝視した。 ああ、疲労。 どうやらわたしは疲れているのだった。 では、なぜ。 と振り…
雨が降り続き、どこかに出かけようといった気も起きない。 しかもまだまだ肌寒い。 まったり、といった語はすでに死語だろうか。 この日は突如浮かんだそんな懐かしい言葉とともに過ごすことにした。 新聞をめくると高校生が自死したとの記事に目がとまった…
一体何年ぶりのことだろう。 寿し おおはたの席にありつけた。 寿司はおおはただけで十分。 そう言っておおはた一筋を貫いてきた安本先生のおかげ。 ほんとうにありがたい。 サガラさんも含めこの夜は男三人、至極の鮨を味わって日本酒を楽しんだ。 睦まやか…
西宮北口にだけジムがあるわけではない。 終業の時間に合わせて、各所を活用しよう。 そう思ってこの日は帰りに北浜のジムに寄ってみた。 駅の真上にあって至便。 利用しない手はない。 が、西北に慣れているからプールが狭く窮屈に感じられた。 レーンに複…
先日のこと。 料理教室の場で「大学生がいるような歳には見えない」と口を揃えて驚かれ、まあよくあるお世辞だと受け流しつつ、出し抜けに、かなりのリアリティをもって家内は思った。 そろそろ息子たちが結婚する。 よく考えれば自分が結婚したときの親の年…
休日に出勤するなどひさびさのことだった。 ここで前へと進んでおかないと後で苦しい。 であれば休みという自由時間を仕事に充てるのが正しい。 正しいことでありかつ自営業者であるから、何ら忌避感なく無人の事務所にて業務に邁進した。 いつもより密度高…
月曜は飲まずに過ごし、この日もと思ったが、カネちゃんからの誘いがあったので雨模様の夙川からまっすぐ北新地へと向かった。 気楽に過ごせて落ち着ける。 合流した寿司屋はそんな店だった。 積もる話が山ほどあって、いったい何から話せばいいのか分からな…
週末にかけて暖かく、空気はふっくらと丸みを帯びて春の到来を告げていた。 それが一変。 雨が過ぎ去って寒気が流れ込み、月曜の朝、空気は冷たく尖って肌を突き刺した。 京都での大一番に向け張り切って前泊していた。 にもかかわらず体調が芳しくなく、前…
プールがあるから当然、日曜も朝いちばんで泳いだ。 サウナで仕上げて女房と部屋で合流しホテルを後にした。 向かうは大津で近江牛の老舗名店を予約してあった。 わたしはロースを210グラム、家内はヘレステーキを170グラム平らげた。 五十を過ぎても肉をが…
休息が必要だった。 湖でも眺めてのんびり過ごそう。 そう思って、家内を伴いクルマを走らせた。 高速を降りまずは道の駅で米や果物や野菜などを調達し、昼は道中にある肉屋に寄った。 ああ、近江牛のユッケが実においしい。 家内はそれを焼くという暴挙に出…
阿波座での朝一番の業務を終え、事務所にちょっと顔を出してから喜連瓜破へと向かった。 実り多い面談は長時間にわたり、終わって外に出ると午後の日差しが強まってもはやコートは不要で手に携え、電車の乗り換え時にそうだ空腹だと気がついて昼をかき込み、…
女房が帰ってきて朝食が見違えた。 おにぎりを携えて出先を回って、夜、最後のアポが午後7時。 大阪北端とも言える場所にてバスを降りた。 少し早めに着いたので、まったくひと気のないロータリーを前にただ黙って立って時間を過ごした。 各発着場に空席だ…
3月も半ばというのにまだ肌寒い。 コートを羽織って、神戸へと赴いた。 会議だと聞いていたから気楽に臨んだ。 が、蓋を開ければわたしが講師役で自身の業務についてプレゼンする立場だったから一瞬、戸惑った。 与えられた時間は30分。 おもしろい。 わた…
女房が留守なのでこの日も在宅にて業務に励んだ。 一区切りつきジムでひととき過ごし、夕飯はひとり。 西宮北口あたりで店を物色した。 いままで入ったことがなく、かつ、入りやすそうな店を探して、吸い寄せられたのが杉玉だった。 おすすめの品を注文し、…
今週は特に予定がない。 だから出かけてくる。 そう言って、月曜の朝、家内はひとりで旅に出た。 隣の駅からリムジンバスに乗り一時間、そして関空から二時間弱でソウルの地に降り立って、今回はカンナム周辺でショッピングを楽しむのだという。 一方のわた…
先日の土曜、大和路線に乗って奈良へと向かっていたときのこと。 天王寺から母子が乗ってきて、わたしが座る四人席の方へとやってきた。 少年がわたしの前に座り、若い母が少年の横に荷物を置いてわたしの隣に腰掛けた。 どこからどう見ても塾帰りと見えた。…
遠慮しがちな性格なので、飲み会の場では末席に腰掛ける。 端っこでくつろいで静かに飲む。 その方が気楽で性分に合っている。 だからいつもは皆が席についた後を見計らい一歩遅れて座敷に入る。 しかしこの日は意を決した。 さっさと中へと入ってお歴々の集…
夜になって冷え込んだ。 JR吹田駅は出口が多く、「駅で会おう」と約束しただけでは行き違う。 寒風に身を縮ませながら辺りを見回し、「イオンと王将のある広場にいる」とのメッセージを受けようやくどこへ行けばいいのか見当がついた。 暖を取ろうとイオン店…
忙しく活気あふれる事務所にて、新規採用のための面接を行った。 いい人がいたので即決。 うちにピッタリだと皆が感じてこの出会いを喜んだ。 これでまた戦力が増強され、仕事を通じて事務所の一体感も増すことだろう。 夕刻、晴れ晴れとした気持ちで事務所…
待ち合わせの時間は午後8時半。 業務が前倒しで終了し、少し早めに着いたので、わたしは店の前で待った。 まもなく家内が現れた。 ジムからの帰りと見えて、めちゃくちゃカジュアルな格好であったから北新地という空間のなか浮きに浮いて見えた。 それもご…
考え事がある場合は考え続けるより、走るか泳ぐかした方がよい考えに結びつく。 だからこの日、業務を終えて雨のなか、わたしは泳ぐためにプールへと向かった。 無人のレーンをひとりで泳ぐ。 こういったとき頭は自ずと無思考になって、そこに生じた余白にい…
月曜の出だしから気の張る仕事が入っていた。 準備はすでに整っていたから、あとは気合だけ。 目的地への道中、一歩一歩踏み出すごとにいつもどおり気合がひとりでに充填されていった。 満タンになったところで乗り込んで、これまたいつもどおり、歌って踊る…
ぼんやりとするのが脳のデフォルトであるにせよ、休日だからとあまりにぼんやりしすぎると活性度が落ち週明けへとスムーズには渡れない。 活性を保ってかつほどよくぼんやりするには運動が最適だろう。 ひさびさ晴れ間の広がった日曜の午前、冷気の所々に混…
3月なのに真冬並みの寒さとなった土曜午後、わたしはジムへと向かった。 じっくり運動して温まろう。 まずはプールから。 そう算段する道中、息子から電話がかかってきた。 路上で立ち止まり、彼の話に耳を傾けた。 今夜の便で出発する。 先日、ホテルまで…
週明けの業務すべてに見通しをつけるため、金曜は事務所にこもった。 全部をひとりでこなすなど土台無理な話だったから助力が不可欠で、みなに手伝ってもらった。 それであらためて実感したのであったが、うちはほんとうに実務能力の高いメンバーが集まって…